大阪大学大学院理学研究科化学専攻
表面化学研究室
Osaka University,Graduate School of Science
Department of Chemistry,Surface Chemistry Laboratory

赤井研究室

研究内容

  現在、確率的な揺らぎを結合変動に含む脳の神経細胞のシステムに学んだニューロモルフィックな計算システムが研究されています。 脳における確率的計算は知性の起源の1つであり、またノイズは脳の過度の低エネルギー消費に役立つと考えられています。 我々の研究室では、原子、分子のナノ界面における動的な相互作用ダイナミクスを表面界面研究の手法によって調査し、 その原理機構を理解する研究を行っています。また、更なる応用展開、特に神経細胞を模したニューロモルフィック技術での応用へと繋げる道を拓きたいと考えています。 このような挑戦的で新しい研究の結実を適切に組み上げれば、ナノ材料の集合体が人工知能の能力を持つことも不可能ではありません。最終的に手の平の上に、 もしくは指先に乗るような、小さな人工知能デバイスが実現した場合、少ないエネルギーで柔軟な認知・推論・判断を行い、ユーザの必要な機能を獲得し、安価で小型、 低消費電力なエッジコンピューティングデバイスとなり得ます。簡単な会話をし、安全に行動するロボットや、賢い判断をする「小さな人工知能」がいつも身近にいる未来世界の創造を、 表面界面科学の世界から発信する技術革新によって目指したいと考えています。