大阪大学大学院理学研究科 附属基礎理学プロジェクト研究センター 原田グループ ロゴ
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シクロデキストリンを用いた自己修復材料

シクロデキストリンを用いた自己修復性コーティング材料

 

ホスト―ゲスト相互作用を用いた完全な自己修復の実現

 CD をホスト分子とする、ホスト-ゲスト相互作用を用いた自己修復材料の作製方法は、光応答性ヒドロゲルの構築、酸化還元で自己修復をコントロールに示した、 (1)高分子の側鎖にホスト分子を修飾したホストポリマーと側鎖にゲスト分子を修飾したゲストポリマーを混合する方法、 (2)ホスト分子修飾モノマーとゲスト分子修飾モノマーの包接錯体を架橋ユニットとして導入し重合させる方法 がある。材料自身の強度が高く、材料強度の回復時間が速い高分子材料を作製するために、(2)の方法による材料作製を試みた。
 β-CD 修飾モノマーとアダマンタン (Ad) 修飾モノマーの包接錯体形成後に、主鎖モノマーと共にラジカル共重合を行い、材料を形成した。形成した βCD-Adゲル(m, n) は、架橋成分の組成比が 1 mol% 未満であっても、安定したゲルを形成した (図1)。


図1. βCD-Adゲルの作製とその写真。(a)βCD-Adゲルの重合スキーム。(b) 作製したヒドロゲルの写真。ホストの組成比 (m)、ゲスト組成比 (n)。


 得られたヒドロゲル βCD-Adゲル(m, n) を切断し、再結合させた。再結合した数秒後には、自重を支えるほどの接着が見られた (図2a)。一方で、切断面へ競争分子 (β-CD もしくは アダマンタンカルボン酸ナトリウム) を添加すると、24 時間接着させたにも関わらず、接着しない挙動が確認された。また破断応力を測定により、応力回復率を測定した結果、24 時間後には 99 % の回復率と切断面の消失が見られた。この様な修復挙動は、包接錯体の包接-解離により発現したと考えられる (図2b)
(Kakuta, T.; Takashima, Y.; Nakahata, M.; Otsubo, M.; Yamaguchi, H.; Harada, A., Adv. Mater. 2013, 25, 2849.)

図2. βCD-Adゲルの接着挙動と接着機構。
(a) βCD-Adゲルの切断―再接着試験。(b) βCD-Adゲルの自己修復機構。

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素早い自己修復挙動の発現


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