外国人研究員としてセンターに滞在された方(3名)は2度目(あるいは3度目)で,今回はいずれも単身での滞在となりました. 以下に簡単にご紹介します.
ヤン・クラフィチックさんは,前回は2005年に滞在された(本レポート No. 27 (2006年)). 今回の仕事は主として中性子散乱データの解析であった. 帰国後に別の中性子散乱実験を日本原子力研究開発機構(JAEA)で行ったので,しばらくは共同研究が続きそうである. 前回は週末に頻繁に近郊に出かけられたので,もう観るところはないと思っていたが,まだまだわれわれの知らない所を今回もいろいろと探索されたらしい. 写真は,送別会での氏である.
Farewell dinner for Dr. Jan Krawczyk.
王琦さんは3度目の来日であった. 前回は2001年で1ヶ月の短い滞在(本レポート No. 22 (2001年)),前々回は1996年から2年間の長い滞在(本レポート No. 19 (1998年))であった. 子供さんの学校があるために,家族一緒というわけにいかず単身赴任となったようだ. 今回は,これまでの熱容量測定とは趣向を変えて吸着系の分子動力学計算をテーマとした. 彼の流暢な日本語はこの数年間も一向に衰える気配がなく,すっかり身に付いているのであろう. 全く驚かされる. 写真は,歓迎会での氏である.
Welcome dinner for Prof. Qi Wang.
クリストーフ・マインガストさんは,外国人研究員の赴任期間としては最短のちょうど1ヶ月の滞在であった. 前回の2005年(本レポート No. 26 (2005年))と違って今回は単身で来られた. 10月1日〜3日に札幌で開催された日本熱測定討論会で,特別講演を行うことも来日の目的の一つであった. それとは別に,緩和型熱量計では無理とされている「潜熱を伴う1次転移の熱容量測定」を試みる実験を行い,非常に興味深い結果が得られている. 精密測定(彼は膨張率測定)に従事する者に共通する感性であろうか,何かにつけ共感できることが多い気がする. 写真は,歓迎会での氏である.
Welcome dinner for Dr. Christoph Meingast.
帰国後,いずれも丁重な手紙をいただいた. そのまま再録させていただくことにする.
Copyright © Research Center for Structural Thermodynamics, Graduate School of Science, Osaka University. All rights reserved.