私たちはエキゾチックアトムの1つである
π中間子原子(パイオニックアトム)の研究をしています。
しかし負π中間子はまだしもπ中間子原子となると知らない人が多いと思うので
ここでは簡単な説明をします。
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われわれの身の回りの物質は100種類にも 満たない元素からできています。 |
この原子をよく調べると、 中心にプラスの電荷を持った原子核があり、 その周りをマイナスの電荷を持った電子が回っているということがわかります。 注)原子核は内部構造を持っていて、 正確には原子核内の陽子がプラスの電荷を持っています。 |
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このような原子が存在するのは、 原子核のプラスと電子のマイナスの間で 電気的な引力が働いているからです。 |
ここで発想の転換。 プラスとマイナスの電気的引力で原子ができているのであれば、 原子核・電子以外の組み合わせでも プラスとマイナスの電荷さえあれば 原子が作れるのではないか? ということが考えられます。 |
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現在、素粒子物理学の発展によって 原子核や電子以外にも電荷を持った粒子が見つかっています。 左にその中でも比較的有名なものを示します。 |
そして、これら電荷を持った粒子は先ほど述べたような 原子に似た系を実際に作ることができます。 組み合わせはプラスの電荷、マイナスの電荷を持った 粒子分だけ考えられますが、代表例を右に示します。 このような一風変わった原子を総称してエキゾチックアトムといいます。 |
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新πAXグループでは、これらエキゾチックアトムのうちひとつの 負π中間子が電子と置き換わっている、π中間子原子(パイオニックアトム) についての研究を行っています。 |
現在はπ中間子原子の形成過程についての研究をしていますが、 長期的にはエキゾチックアトムを使った 新しい化学系の創設 を目指しています。 |
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