高分子科学専攻では、平成2年に企業・高分子学科卒業生・教官からの寄付により「高分子国際交流基金」を設け、国際交流に係わる次の活動を行っている。
1) 教官・企業の若手研究者の海外派遣
学内外の教官・企業の若手研究者を対象にして、主に短期の国際学会参加や共同研究遂行のための海外派遣旅費の援助が行われた。過去11名の国内研究者がこの援助を受けてきた。
2) 外国研究者の来日援助
学内外の教官・企業との共同研究や、国内で行われる国際会議に参加する国外研究者への援助が、既に11名に対して行われている。
3) 海外研究機関への高分子学会誌の寄贈
平成3年から、主にアジアの公的機関に高分子学会誌、Polymer JournalやPolymer Preprints,
Jpn.を寄贈し続けている。
4) 留学生賞
優秀な留学生の業績を広範囲に配信するために、博士論文の印刷費援助を目的として留学生賞を設けている。過去4名の外国人留学生に授与している。
5) 高分子科学専攻の主催する国際会議
外国と日本との研究交流を目的に、「高分子国際交流基金」をもとに、約3年に1回の割合で合成系と物性系の教官が交互に中心になり、高分子科学専攻による国際会議(Osaka
University Macromolecular Symposium, OUMS)を主催している。既に3回行われ、それぞれにシンポジウム主題のプロシーディングが刊行されている。平成13年度には第4回OUMS'01が計画されている。
平成5年(1993) OUMS'93、7月3−6日(千里中央)
参加人数 142名(海外研究者の参加人数 15名)
平成7年(1995) OUMS'95、7月2−5日(千里中央)
参加人数 124名(海外研究者の参加人数 19名)
平成10年(1998) OUMS'98、7月3−6日(大阪大学吹田キャンパス)
参加人数 153名(海外研究者の参加人数 29名)
平成13年(2001)OUMS'01、11月5−7日(大阪大学吹田キャンパス)
以上のように高分子科学専攻は、その研究成果を世界に発信するシステムを確立し、国際的な討論の場で個々の研究をさらに深めている。また同時に、専攻の教官および大学院生は世界の研究者や国外大学院生との国際交流にも努めている。