体験実験

2017年8月5日(土) 午後

以下の A から I までの9テーマから、1人につき2テーマを選択してもらい実験をおこないます。

体験実験のテーマと概要

A. 磁力を使って温度を感じてみよう

担当:山下 智史 先生 (化学専攻 物性物理化学研究室)

温度のコントロールは日常の生活に欠かせない身近なサイエンスです。水が0 ℃で凍ったり100 ℃で沸騰したりするように温度は物質の状態を変化させます。しかし、普段0 ℃より低い温度や100 ℃より高い温度を実感することはあまりありません。この実験では、-196 ℃の低温が得られる液体窒素と磁力(磁石)・金属・超伝導体を使って温度の変化を実感してみましょう。

B. 計算機で分子を調べる

担当: 奥村 光隆 先生 (化学専攻 量子化学研究室)

教科書に載っている分子を、直接目で見ることはなかなか大変です。でも、計算機の中で分子を可視化してその構造を調べることができます。しかも、その分子の持っている性質を、実際に実験しないで予測することも可能です。 今回は、計算機で分子のモデルを作ってその性質を計算機で調べることに挑戦してみましょう。

C. かおりのあるエステルの合成

担当:土川 博史 先生 (化学専攻 生体分子化学研究室)

私たちは日々の生活においてさまざまな香りを感じています。これは私たちの鼻の粘膜に存在するタンパク質に分子が結合し、その後信号が脳へと伝達されることで初めて認識することができます。また私たちは分子のちょっとした形の違いも敏感に感知し、全く異なる匂いとして識別しています。今回、「エステル化」という簡単な化学実験により、元々の分子の匂いがどのように変化するかを体験してもらいます。それぞれ何の匂いがするか、当ててみてください。

D. 水と油っぽいものは混ざらない?

担当:宮久保 圭祐 先生 (化学専攻 資料先端研究室)
 

水と油は混ざらない」ことは、ものの例えにも使われるほど有名な話です。一方、水とアルコールのように2種類の液体が自由に混ざる場合もあります。その中間はどういうことになるのでしょうか?少し油の性質を持つフェノールと水を混ぜると、水がフェノールを溶かし、フェノールも水を溶かすことになります。温度を上げると、完全に混じり合うこともできます。実際にその様子をよく観察してみると「臨界現象」も見えてきます。

E. “眠気を覚ます”成分を単離する~コーヒーからのカフェイン抽出~

担当:下山 敦史 先生 (化学専攻 天然物有機化学研究室)

自然界にある動物や植物の成分、あるいは日常生活で食べたり飲んだりして摂取しているものの中には様々な成分が含まれています。この実験では、眠気覚ましの作用があることで知られているカフェインをコーヒーから純粋な形で分離して、その性質を見てみましょう。

F. 夜の顔は別の顔- 紫外線で光る錯体

担当:桑村 直人 先生 (化学専攻 錯体化学研究室)

暗いお化け屋敷の中に突如現れる「青白い」幽霊の姿。でも、明るい場所で見ると「白」装束のはずなのに、なぜ「青く」見えるのでしょう?これは、紫外線を当てることによって、白装束に付着している物質を「青く光らせている」からなのです。このように紫外線を当てると光る化合物は、時計の文字盤などに使われる蛍光塗料の原点といえるものです。この実験では、錯体と呼ばれる金属化合物を実際に合成し、暗い場所で紫外線をあてて光らせてみましょう。どんな顔(色)を見せてくれるでしょうか?

G. 熱や温度で変わる物質の世界

担当:宮崎 裕司 先生 (化学専攻 構造熱科学研究センター)

やかんに入れた水を熱すると,100 ℃で沸騰して水蒸気になったり,二酸化炭素が-78.5 ℃で白色固体のドライアイスになるように,物質を熱したり,冷やしたりして温度を変化させると,その状態や性質が変化します。今回の実験では,普段手にすることのできる物質・できない物質を熱したり,冷やしたりして,興味深い物質の変化を観察してみましょう。

H. X線で分子を見る

担当:川口 辰也 先生 (高分子科学専攻 高分子構造科学研究室)

DNAが二重らせん構造であることはX線を使って発見されました。X線を使って分子の立体構造を見る方法は、小さなものを顕微鏡で拡大して見る方法と全く異なった原理である回折法を使っています。なぜX線回折法で分子の姿を見ることができるのかを理解するために、このテーマではX線回折法の原理についての解説と、実際に様々な構造からどのような回折像が得られるかをレーザー光を用いて実験します。

I. 3Dプリンタで分子模型を印刷してみよう

担当:川村 和司 先生、戸所 泰人 先生 (技術部 分析測定室)

3Dプリンタは科学の分野で利用が進んでいます。3Dプリンタは紙に印刷するプリンタと異なり、立体を作り出すプリンタです。そのため、3Dプリンタの印刷には3Dデータが必要となります。今回は比較的簡単な方法で化合物の3Dデータを作成してみます。そして、そのデータを使って分子模型を作成してみます。分子模型の3Dデータ作成、3Dプリンタの印刷を体験してみましょう。