分子熱力学研究センターの現況報告

分子熱力学研究センター長  稲葉 章

今年度は大学全体の第一期中期計画にかかる暫定評価が行われた. 個別の結果の詳細はまだ見えないが,理学研究科は全体として自己評価に近い外部評価を受けたと聞いている. 評価が流行の昨今,勢い自己評価は高くしたいものであるが,理学研究科として客観的な自己評価が生きていることはまだまだ健全な証しかもしれない.

さて,本センターは2009年3月で時限を迎える. 法人化後はじめての改組であり,これまでと異なり学内措置で決定されることもあり,予算措置を伴わない改組という範疇で昨年から運営委員会を中心として具体的な検討を進めてきた. センターが研究科附属であるという観点から,運営委員会→化学専攻→研究科とそれぞれで議論していただいた. その後,本部総合計画室会議や評議会の議を経て,最終的に新センターへの改組が認められるに至ったわけである.

その新センターの名称は「構造熱科学研究センター」(英語名称:Research Center for Structural Thermodynamics)である. 1979年に発足した化学熱学実験施設の10年,ミクロ熱研究センターとしての10年,そして分子熱力学研究センターの10年を経て,いよいよ40年目の歴史が始まろうとしているわけである. これらの流れや経緯を残しておく意味でも,今回作成した説明資料の一部を冒頭に再掲しておきたい. それに続いて通常の現況報告を行う. なお,「阪大化学熱学レポート」のバックナンバーはホームページ (http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/lab/micro/index.html.ja) にも掲載しているのでご覧いただきたい.

1.新センターの設立

以下は新センターへの改組にかかる学内での説明資料である.


(1) 新センター整備の理由

大阪大学が世界をリードする学術領域「精密熱科学」をより一層,時代に即したかたちで国際的に展開させることを目的として改組を行う. 物質を形成する原子・分子の微視的視点を重視する分子科学や構造科学と,凝縮相としての様々な挙動を理解する熱科学との融合分野の学理を拓き,新しい物質観の構築を目指す. 本改組により,研究・教育で当該分野を先導しつつ学内,国内,国外との連携をより一層強化し,基礎科学の観点から社会活動,啓蒙活動を効果的に進める. なお,研究の進捗状況や国内外の学術研究環境の変化等に応じるため,平成31年3月31日を期限とし,センターの運営体制等について見直しを図ることとする.

現センターは,平成19年度に行われた理学研究科・理学部の外部評価において,化学専攻の重点的研究領域「分子熱力学研究センターにおける精密熱物性研究」として評価された. 長年,国内関連学会である日本熱測定学会において,あるいは国際的に権威のあるカロリメトリ会議において,いずれも中心的な役割を果たしてきたことが高く評価されている. また,研究科においては専攻とは別組織で運営され,一研究室では収まらない専攻を超えた研究活動を行っており,その重要性ならびに必要性については研究科内で広く認識されているところである. 今後は,平成20年度に生物科学科に新設された生命理学コースに鑑み,生命科学に資する研究活動も広く展開することとしている.

(2) 分子熱力学研究センターの沿革・概要・成果と改組の必要性

【沿革】

本センターの源流は,構造化学の確立を目指した大阪帝国大学理学部創設期の仁田勇教授による,「X線構造解析による構造の研究とエネルギーの研究はあたかも車の両輪のように発展されねばならない」という思想にある. 後任の関集三教授は,化学熱力学の研究を展開し構造熱力学という新分野を開拓した. 時を経て国の内外の研究者との共同研究も増え,もはや大学の一講座の枠内での成長が限界に達したとの判断から,1979年に10年の期限付きで設置された理学部附属化学熱学実験施設が本研究センターの前身である.

化学熱学の研究においては,熱現象の複雑性のために,市販装置の援用もさることながら,何よりも自らの創意工夫に基づく高い精度・確度をもつ熱量計の開発が必要であるとの信念に基づき,新しい熱量計の数々が試作され,ユニークな研究成果をもたらした. これによって,大阪大学が世界をリードする学術領域「精密熱科学」が確固たるものとなった. 1989年には,新たにミクロ熱研究センターが設置された. 過去10年間の積み重ねに基づいて, ① ミクロ熱測定の極限を追求して測定対象を飛躍的に拡大し, ② その土台の上に生体関連物質の精密熱測定を行い,生命科学の基礎的理解に寄与すると共に, ③ 国際協力を求める国の科学者と共同して,相互の学問的向上を図って国際共同の実を更に挙げることを目標とした. 氷結晶の第三法則エントロピーに関連して「幻の氷」とまで言われた秩序氷を発見したのは,一つの大きな成果であった.

【分子熱力学研究センターの概要】

1999年にミクロ熱研究センターは10年の時限を迎え,新たに分子熱力学研究センターが設置された. 設置目的は「機能性化合物の分子論的熱力学の展開」である. 物質を形成する原子・分子の微視的視点を重視する分子科学や構造科学と,凝縮系で現れる相としての様々な挙動を理解する熱科学との融合分野の学理を拓き,新しい物質観の構築を目指している. ダイナミクスも含めた広い意味での物質の構造的側面と,分子レベルの乱れを含むエネルギー的側面を強く関連づけた学術領域の創成を目標としている. 対象とする物質は,かたいもの,柔らかいものから生体物質や高分子,液晶など複雑な系,表面・界面で見られる特異な系,非平衡系,不均一系など多種多様であり,いずれも活発な国際共同研究を展開している. また,物質の各種熱力学量をあくまでも精密に測定する一方で,極端条件下(低温・高圧・磁場など)やそれらを組み合わせた複合条件下,局所領域・微小領域の測定,表面・界面での熱的な測定手法を開拓し,新奇現象の発見を目指している.

【成果】

分子熱力学研究センターで得た近年の主な成果を以下に記す.

  1. 代表的な酸化物高温超伝導体YBCOについて,酸素原子の一次元秩序化とそのガラス転移を見いだした. また,格子振動の理論計算により,未知であった電子熱容量寄与を明らかにした. 〔カールスルーエ固体物理研究所(ドイツ)との共同研究〕
  2. 5回対称をもつ極めて特異な結晶「準結晶」について一連の精密熱容量測定を行い,通常の結晶では見られない格子振動の特異性を見いだした. また,その近似結晶に秩序−無秩序型の相転移を発見した. 〔東北大学多元物質科学研究所との共同研究〕
  3. キラル液晶や新奇分子磁性体について,その複雑な相挙動を解明し,構造とダイナミクス,磁気的性質の関係を熱力学的に明らかにした. 〔クラクフ核物理研究所(ポーランド)および大阪市立大学との共同研究〕
  4. 重水素置換により相転移が出現する結晶を多数発見し,量子力学的トンネル現象として解釈した. また,部分重水素化による対称性低下で現れる乱れと,相転移に対する特異な効果を発見した. 〔レンヌ大学およびフランス国立科学研究所(フランス)との共同研究〕
  5. 生体関連物質の水との相互作用について,精密熱容量測定によりガラス転移を含む相挙動を追究し,中性子散乱実験で得られるダイナミクスとの関連を明らかにした. 〔オックスフォード大学(イギリス)との共同研究〕
  6. 超高圧あるいはアルカリ金属添加により得られるフラーレン重合体について,その重合次元性の違いによる格子振動の明確な違いを見いだした. また,それらの相の安定性を明らかにした. 〔ウメオ大学(スウェーデン)との共同研究〕
  7. 固体表面に吸着してできる単分子吸着膜を2次元新奇凝縮相と捉え,種々の分子についてその熱力学的性質とダイナミクスを明らかにした. この種の2次元固体が気固界面だけでなく固液界面でもごく一般的に発生することを発見した 〔オックスフォード大学およびケンブリッジ大学(イギリス)との共同研究〕
  8. 水溶液からの氷結晶化の初期過程で2次元的な特徴をもつ氷が生成することを発見し,その構造とダイナミクス,相挙動の特異性を詳細に調べた. また超高圧で生成する密度の異なる2種のアモルファス氷について,熱伝導や誘電率の特徴を明らかにした 〔ケンブリッジ大学(イギリス)およびウメオ大学(スウェーデン)との共同研究〕

【改組の必要性】

現在の分子熱力学研究センターでは,以上のように多種多様な系について共同研究を活発に展開しており,とりわけヨーロッパ諸国との国際共同研究が多い. これらはいずれも最先端の基礎科学研究を目指したものである. 一方で,旧東欧圏や中国から共同研究を望む声も多く,現に外国人研究員や特任研究員として採用することで実施してきた. 国際的なセンターを標榜する限り,これも重要な使命と考えている. しかしながら,現状の講座的な組織でこれら全てを継続するには限界があり,この際,改組により部門制を導入することで研究分野を整理し,全体として,より広い分野での共同研究がより効率的に実施できる体制をつくる必要があると考えるに至った.

(3) 構造熱科学研究センターへの改組の概要

本センターのミッションは「精密熱科学及び構造科学の融合による物質観の創生を目指し,積極的な国際協力研究を行うこと」である. これを実現するために,研究領域を整理し3部門に分けた組織とし,より広い分野での共同研究を現状よりも格段に効率的に遂行することを目指す. これによって先導的な研究のさらなる展開を図る. また,3部門と連携し国際協力研究を推進するラボを新設する.

① 構造熱科学部門

分子レベルの微視的視点で物質研究にアプローチする構造科学や分子科学と,多数の原子・分子が凝縮した集合系と捉えアプローチする従来型熱科学を統合することにより,ミクロな構造自由度を取り入れた熱科学を構築する. 物質のダイナミクスも含めた広い意味での構造的側面と,秩序の乱れを内包するエネルギー的側面を強く関連づけた学術領域を展開する. 具体的には,単分子膜から単一分子の構造熱科学の展開,分子の対称性や異方性,キラリティと凝縮相の性質を関連づける構造熱科学の展開,これら特異な系への計算科学の導入を行う.

② 熱計測科学部門

独自に開発した装置で,あくまでも精密な熱測定を行うという伝統を継承し,物質の各種熱力学量を精密に測定する一方で,極端条件下(低温・高圧・磁場など)やそれらを組み合わせた複合条件下,局所領域・微小領域の測定,表面・界面での熱測定を展開する. これにより新奇現象の発見とその理解を目指す. 理学研究科の物理化学系研究室を中心に,特に物理系あるいは科学教育機器リノベーションセンターなどと協力し手法開発を推進する.

③ 複雑系熱科学部門

生体物質や高分子など構造や機能に複雑さを有するいわゆる複雑系を対象に,熱力学的観点からの貴重な情報を提供するだけでなく,中性子散乱によるダイナミクスを含めた構造研究や統計力学的理論研究など多面的なアプローチを採用する. これにより複雑系物質の本質に迫る. この部門では,理学研究科の全専攻の研究室との連携や協力体制をより一層強め,時代に即した柔軟なかたちの共同研究を推進する.

④ 国際協力研究推進ラボ

センターがこれまで進めてきた活発な国際協力活動をより一層推進するため,現有の外国人研究員ポスト並びに特任研究員ポストを利用して,国際的な協力研究推進のためのラボを設置する. また,外部資金により調達した特任研究員を本ラボに配置する. 外国人研究員については,1ヶ月〜1年の期間採用し,単なる招聘ではなく滞在型の研究を行う. 国内外の共同研究の窓口とし,研究領域3部門における新たな研究テーマの発掘などを積極的に行う.


以上が説明資料である. なお,新センターの運営委員には新たに物理系ならびに生物系からも加わっていただく予定であり,兼任教員についても分野を広げた人選を予定している. こうして,センター規定ならびに運営委員会規定が整備され,晴れて4月1日から新センターが発足する運びである. ついでながら,センター建物の外壁塗装工事が今年度末に予定されており,実現すれば見た目にも新しいセンターがスタートすることになる.

2.人事

【運営委員会委員】(2009年1月5日現在)

教授 稲葉 章 分子熱力学研究センター(センター長)
教授 笠井 俊夫 化学専攻:物理化学講座
教授 佐藤 尚弘 高分子科学専攻:高分子凝集系科学講座
教授 中澤 康浩 化学専攻:物理化学講座
教授 深瀬 浩一 化学専攻:学際化学講座
教授 渡會 仁 化学専攻:無機化学講座

【教職員の構成】(2009年1月5日現在)

センター長(兼)
教授
稲葉 章 inaba(注)
教授(兼) 中澤 康浩 nakazawa
准教授(兼) 竹谷 純一 takeya
講師 長野 八久 nagano
講師 宮崎 裕司 miyazaki
助教 高城 大輔 takajo
特任研究員 藍 孝征 lanxzh
事務員(兼) 細川 裕子 yhoso
(注)電子メールアドレス @chem.sci.osaka-u.ac.jp の前に付ける名称.

【学生】(2009年1月5日現在:*印は化学専攻物理化学講座所属)

【就職・進学】(*印は化学専攻物理化学講座所属)

3.研究・教育活動

運営費交付金が年々減少する一方で,外部資金獲得は研究を進める上で必須になってきている. そのための応募書類,報告書の作成など,当然のことながら研究そのもの以外に割かねばならない時間は増える一方である. 非常に嘆かわしい現状である.

今年も各種国際会議ならびに国内学会で講演発表を活発に行った. 一般講演発表を含むリストを本号に掲載してある. 国際会議については報告記事を参照していただきたい. 特筆すべきは,センター所属の化学専攻博士後期課程の鈴木晴君が,第63回のカロリメトリ会議でジオーク賞を受賞したことである. 学生の受賞は昨年に続くもので,阪大グループの研究の質の高さが国際的に認知されているものと誇りに思う次第である. 一方,中国での国際会議(CATS2008)出席の機に稲葉は,1研究機関,2大学を訪問した. そのうち,聊城大学からは客員教授の称号をいただいた. これに対する義務は特にないようだが,研究指導と今後の訪問時に講義をすることくらいらしい.

グローバルCOE「生命環境化学グローバル教育研究拠点」の関係で,稲葉は全体会議(2008年1月,大阪)と分子情報化学分科(2008年11月,台湾)のいずれも国際会議の世話を行った(報告記事参照). そろそろGCOEの中間評価の準備に取りかかる時期である.

センター専任の教員は全員,講義担当や学生実験担当という教育面でも化学専攻の基幹研究室と全く同等に分担している. したがって学生配属という点でも(学部・大学院とも)全く同様に取り扱われている. これは,理学研究にとって教育活動が必須であるとの認識によるものであり,今後とも堅持したいところである. 本務での講義担当の外,他大学での講義などにも可能な限り要請に応じている.

(1) 科学研究費補助金などの外部資金の取得状況

(2) 講義などの担当

埼玉大学大学院理工学研究科において,稲葉は2008年12月に集中講義「凝縮系の構造熱科学」を行った. 宮崎は奈良女子大学非常勤講師として,理学部化学科4年生を対象とする講義「物性化学」を担当した(2008年4〜7月). 中澤は,2008年12月に大阪府立大学において集中講義を行った. 本務である学内の教育活動として,それぞれ講義・セミナー・学生実験などを担当している. 今年度の担当は以下の通りである.

<第1セメスター>

基礎セミナー(化学フロンティアV):稲葉,宮崎,高城,中澤,竹谷 /基礎セミナー(平和研究入門):長野 /国際教養科目(平和の探求):長野 /化学概論:宮崎,竹谷 /化学熱力学:長野 /基礎化学1:中澤 /化学入門セミナー1:中澤 /自然化学実験1:高城

<第2セメスター>

基礎セミナー(現代科学の課題):長野 /化学入門セミナー2:長野,宮崎,中澤,竹谷 /自然化学実験1:宮崎

<第3セメスター>

化学熱力学1:稲葉 /共通教育化学実験:長野

<第4セメスター>

化学熱力学2:稲葉 /化学オナーセミナー2:中澤 /基礎化学実験:長野,高城

<第5セメスター>

統計力学概論:稲葉 /化学実験1:長野,宮崎,高城,竹谷

<第6セメスター>

統計熱力学演習:宮崎,竹谷

<第7セメスター>

物性化学:中澤 /化学熱力学3:中澤

<大学院講義>

分子熱力学:稲葉,長野,宮崎 /凝縮系物理化学:中澤 /大学院物理化学:中澤 /固体電子物性:中澤

4.学位論文

この一年間に修士(理学)が4名誕生した.

【修士(理学)】(2008年3月)(*印は化学専攻物理化学講座所属)

5.社会的活動

本センターが活動の場の中心としている「日本熱測定学会」では,稲葉が会長任期の2年目を務めている. 一方で,来年に控えた ICCT-2010(つくばで開催予定)の準備作業が,組織委員会のとりわけプログラム部会を中心として忙しくなってきている. また,このポストコンファレンスを大阪で開催することを検討している. 熱関係では,2011年,2012年にも国内で大きな国際会議が予定されており,これらを利用した国際交流を企画したいと考えている. 今年の各人の活動状況を以下に記す.

稲葉 章:

中澤 康浩:

長野 八久:

宮崎 裕司:

6.海外出張

氏名 目的国 目的 期間
博士前期課程学生
鈴木晴
ポーランド Institute of Nuclear Physics に留学   (クラクフ) 自 2008.2.24
至 2008.4.24
准教授(兼)
竹谷純一
米国 American Physical Society, March Meeting に出席
(ニューオリンズ)
自 2008.3.9
至 2008.3.12
准教授(兼)
竹谷純一
米国 Material Research Society, Spring Meeting に出席
(サンフランシスコ)
自 2008.3.23
至 2008.3.28
教授(兼)
中澤康浩
中国 CATS2008 に出席   (大連) 自 2008.5.18
至 2008.5.21
教授
稲葉章
中国 CATS2008 に出席   (大連),
聊城大学および山東農業大学で講演   (済南)
自 2008.5.18
至 2008.5.25
教授
稲葉章
米国 The 63rd Calorimetry Conference に出席
(ニュージャージー)
自 2008.7.2
至 2008.7.7
博士後期課程学生
鈴木晴
米国 The 63rd Calorimetry Conference に出席
(ニュージャージー)
自 2008.7.2
至 2008.7.8
准教授(兼)
竹谷純一
韓国 Pohang Science and Technology Center で講演
(釜山)
自 2008.7.19
至 2008.7.22
講師
長野八久
ポーランド The 20th International Conference on
Chemical Thermodynamics に出席   (ワルシャワ)
自 2008.8.3
至 2008.8.9
准教授(兼)
竹谷純一
米国 Rutgers University および
Northwestern University にて講演
自 2008.9.10
至 2008.9.15
准教授(兼)
竹谷純一
米国 University of Minnesota で
ワークショップを企画・講演
自 2008.10.28
至 2008.11.1
教授
稲葉章
台湾 台湾科技大学でのGCOEワークショップを企画・出席
(台北)
自 2008.11.10
至 2008.11.12
博士後期課程学生
鈴木晴
台湾 台湾科技大学でのGCOEワークショップに出席
(台北)
自 2008.11.10
至 2008.11.12
准教授(兼)
竹谷純一
米国 Material Research Society, Fall Meeting に出席
(ボストン)
自 2008.12.1
至 2008.12.5
准教授(兼)
竹谷純一
フランス International Conference on Organic and
Molecular Electronics に出席   (グルノーブル)
自 2008.12.8
至 2008.12.12

7.外国人来訪者リスト
(List of visitors from foreign countries)

(2007年12月2日〜2009年1月5日)
来訪者
(Visitor)
所属
(Affiliation)
訪問期間
(Visiting days)
Dr. Yoshikata Koga University of British Columbia, CANADA November 1, 2007 –
March 3, 2008
Dr. Robert K. Thomas University of Oxford, UK January 26 –
31, 2008
Dr. Piotr M. Zieliński Institute of Nuclear Physics, Kraków, POLAND March 3 –
August 30, 2008
Dr. Heinz Dieter Middendorf Clarendon Laboratory, University of Oxford, UK March 12, 2008
Dr. Yoshikata Koga University of British Columbia, CANADA October 1 –
November 29, 2008
Dr. Kia L. Ngai Naval Research Laboratory, USA November 30 –
December 2, 2008
Dr. Michael Frenkel NIST, USA November 30 –
December 2, 2008
Prof. Christoph Schick University of Rostock, GERMANY November 30 –
December 2, 2008
Prof. Svein Stolen University of Oslo, NORWAY November 30 –
December 2, 2008
Prof. Mary Anne White Dalhousie University, CANADA November 30 –
December 2, 2008

Title of lecture at seminars

  1. Dr. Robert K. Thomas (University of Oxford, UK)   “Biosurfactants: What Do They Do, How Can We Use Them, and How Do They Function?”   [January 29, 2008]
  2. Dr. Robert K. Thomas (University of Oxford, UK)   “The Behaviour of Polymer/Surfactant Mixtures at Interfaces”   [January 30, 2008]
  3. Dr. Yoshikata Koga (The University of British Columbia, CANADA)   “A Differential Approach to Solution Thermodynamics. I. H2O -Non-Electrolytes – ‘Iceberg Formation’, Koga Line; II. H2O-Electrolytes – Hofmeister Ions, Ionic Liquid Ions”   [February 19, 2008]
  4. Dr. Piotr M. Zieliński (The Henryk Niewodniczański Institute of Nuclear Physics, Kraków, POLAND)   “Phase Structure of 6O2OCB as Studied by Adiabatic Calorimetry and IR Absorption Spectroscopy”   [June 30, 2008]
  5. Dr. Yoshikata Koga (The University of British Columbia, CANADA)   “On the So-Called “Koga Line” in Aqueous Solutions of Mono-ols”   [December 2, 2008]
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