鈴木晴君が第63回カロリメトリー会議で
ジオーク賞を受賞

センターの鈴木晴君(化学専攻博士後期課程1年)が,2008年7月2日〜6日に米国ジャージーシティで開催された第63回カロリメトリー会議(CALCON 2008)において, “The William F. Giauque Memorial Award” を受賞した. 昨年の山下智史君に続く受賞であり,センターとしても快挙である. これは本来 “travel award” であり,大学院生に対する旅費援助を目的としたものであるが,ノーベル賞受賞者の名前を冠したこの賞にはやはり重いものがある. とりわけ,凝縮相の正確な熱容量測定を信条とするわれわれとしては,熱力学第三法則の検証に大きく貢献したジオーク博士の名前は大きい. 一方で,若い人に対するこの種の賞はこれまでの業績に対するものでなく,今後の研究キャリアに向けての激励や応援の意味合いが強いものであり,是非ともその期待に添えるような今後であって欲しいものである. 受賞講演の題目は “Orientational Ordering and Rotational Tunneling of Partially Deuterated Methyl Groups in Solids” であった.

ところで,この賞状(写真参照)を見るにつけ,そこに記された “Mentor” は単にこれを “指導教員” と訳してしまうには惜しい響きをもっており,われわれとしても今回の受賞に誇りをもちたいものである.

(稲葉 章)

The William F. Giauque Memorial Award

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