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新規な液液界面反応計測法の開発と界面分析反応の開拓
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溶液系の分離分析法は、様々な二相系における分配、吸着及び界面反応を基礎としている。特に液液界面は、溶媒抽出、界面合成、および細胞膜反応等の様々な反応系において、重要な役割を果たしている。我々は、液液界面の機能を分子論的に明らかにするために、新しい研究分野である「液液界面ナノ化学」の展開を進めている。すなわち、厚さが数ナノメータの液液界面で起る特異な反応を解明するため、高速撹拌法、遠心液膜法、二相シースフロー法、界面顕微ラマン法、界面非線形レーザー分光法、界面キラル測定法等の新しい計測法を開発して、以下の研究を進めている。
- 液液界面に吸着した単一分子の拡散ダイナミクスと化学反応ダイナミクス
- 界面集合錯体の生成機構とキラル発生機構の解明
- 界面シクロデキストリン誘起キラル錯体の生成反応の機構研究
- 界面集合体のSPM計測
- 界面高速反応の分子機構
- タンパク質の界面吸着と界面酵素反応の速度論的分子機構の解明
- 金属ナノ粒子の液液界面吸着と界面特異的表面増強ラマン効果の開発
- 界面集合錯体の磁気ラマン計測システムの構築
- 界面吸着、配向、集合、反応の外場力(特に磁気力)による制御
最近発見した「アキラルな分子が液液界面で集合すると光学的キラリティーを発現する」という現象は、基礎科学としてのインパクトが極めて大きい。様々な測定から、構造的キラリティーと光学的キラリティーの相関性を明らかにする必要がある。界面で生成した分子集合体は、超分子試薬としての機能を持っている。通常の分離・分析試薬とは異なり、液液界面で組織体を生成するため、複合的な機能を持つ分離・検出試薬の創製が期待できる。(2005.7) |
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参考文献
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(1) Measurement of circular dichroism spectra of liquid/liquid
interface by centrifugal liquid membrane method, S.Wada, K.Fujiwara, H.
Monjushiro, and H. Watarai, Anal. Sci., 20,
1489-1491(2004). (2) Non‐linear optical activity of porphyrin aggregate at
the liquid/liquid interface, K. Fujiwara, H. Monjushiro and H. Watarai,
Chem. Phys. Lett., 349-353 (2004). |
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