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光・電場・磁場の微小作用力を用いる新しい分析法の開発
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二相界面はナノメータスケールのポテンシャル勾配を持つ場であり、これによって特異的な吸着平衡や界面反応が生起している。さらに様々な外場を用いて微小な力を作用させることにより、界面や溶液中において、イオンや微粒子の分離や検出を行うことができるであろう。我々は、これまで、液液界面、マイクロエマルション、マイクロカプセル型金属抽出剤などの新しい分離媒体を開拓してきた。さらにこれらの媒体と、外場の微小作用力を組み合わせて、吸着平衡、化学結合、反応速度を変化させることにより、新しい分離分析系の開発を目指す。また、今日、血球、DNA、タンパク質、細胞等の生体微粒子の、一個一個毎の分離分析法の開発が強く求められている。我々は、光、電場、磁場等の外場の作用力を用いて、単一微粒子毎の分離と機能分析のための新規な泳動分析法の開発を進めている。すでに開発したマイクロエマルションキャピラリー電気泳動法をはじめとして、レーザー光泳動法、誘電泳動法、電磁泳動法、磁気泳動法等の新しい泳動分析法を開発し、以下の研究を推進している。
- レーザー光泳動速度の波長依存性と光熱変換効果の解明・利用
- レーザー光泳動法による血球分析法の開発
- 界面に及ぼすレーザー散乱力の直接測定
- フロー誘電泳動法および液液界面ナノ誘電泳動法の開発
- イオン液体の誘電泳動と分析化学反応への利用
- 電磁泳動力による微粒子のpN付着力測定法の開発および電磁吸脱着クロマトグラフ法の開発
- 界面の光学干渉検出を用いる磁化率測定法の開発
- キャピラリー磁気泳動法による単一液滴界面の磁化率測定、および単一微結晶における光誘起スピン転移の観測
- 気相磁気泳動を用いる磁化率と質量の同時分析法の開発
- ナノ空隙を用いる生体微粒子のサイズソーティング(ニュートンリング法)
水中の1ミクロンの微粒子は10fNの力で移動させることができ、一本の化学結合は50−100pNの力で切ることができる。微小作用力の設計・制御・計測法の開発により、新しいセルソーターの開発やピコニュートン分析科学あるいはフェムトニュートン分析科学の新領域の開拓を目指す。(2005.7) |
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参考文献
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(1) New principle of magnetophoretic velocity mass analysis, K.Watanabe,
M. Suwa, and H. Watarai, Anal. Sci., 20, 1483-1485(2004). |
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