Research Area

天然物有機化学研究室の研究内容

生物活性天然有機化合物、なかでも糖を含んだ複雑な分子を主な対象として、新物質の単離・構造解析・合成という化学的な研究とともに、国内外の生化学者や医学者と協力して、それらの分子が生物機能を発現する機構の研究にも積極的に取り組んでいる。バクテリアの細胞表層成分である複合糖質に関する研究のほか、糖分子を位置および立体的に制御しながら結合させる新しい合成法、生物活性分子の機能研究のための種々の標識体合成研究も活発に行っている。

細胞壁を構成するリポ多糖やペプチドグリカンは感染や癌に対する動物の抵抗力を増すことが古くから知られてきた。これはバクテリアなどの侵入物に対して高等動物が身を護るための「自然免疫」の現れであることが明らかになっている。この現象にかかわる物質面からの研究を以前から続けており、免疫作用の本体となるバクテリア表層成分の化学構造を明らかにするとともに、その化学合成や同位元素標識をおこない、分子の立体構造と生物活性における関係性や動物細胞による認識機構の解明にも向かっている。

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