研究室で過ごした日々

外国人特別研究員としてセンターに滞在され,すでに帰国された方(3名)の簡単な紹介を以下に記しておきたい.

アンダーソン(Ove Andersson)博士

(2004年9月10日〜11月11日滞在)

ウーベ・アンダーソンさんは家族で来られ,国際交流会館に滞在された.5度目の来日ということもあり,2ヶ月間の短い滞在であったが公私ともに非常に効率のよい実に有益な過ごし方をされたように思う. 1992年,学術振興会の外国人特別研究員として当時の菅研究室に(独身で)7ヶ月滞在されたのが最初である. 当時の報告(本レポートNo. 13)を読み返してみると,非常に懐かしく感じられると同時に,研究を通しての息の長い交流の素晴らしさが伝わってくる気がする.写真は,送別会での氏である.

Dr. Ove Andersson Farewell dinner for Dr. Ove Andersson

シック(Christoph Schick)教授

(2005年1月18日〜2月28日滞在)

クリストーフ・シックさんは夫婦で来られ,国際交流会館に滞在された. ドイツで主宰してこられたレーンビッツセミナー(1990年から隔年に開催)には,これまで菅名誉教授(2000年),松尾名誉教授(1998年),稲葉(2004年)が招待された経緯がある. 高分子の分野で有名な氏は引っ張りだこで,6週間の滞在中に京都大学,広島大学,東京工業大学に招かれ講演した. 断熱型熱量計での研究経験が皆無であった氏と,ほとんど断熱型熱量計しか経験のないわれわれの共同研究がどうなるか不安であったが,ガラス転移と結晶化という共通の興味に対して予想以上の結果を得ることができ双方が満足している. 写真は,送別会でのご夫婦である.

Prof. Schick Farewell dinner for Prof. Christoph Schick and his wife

マインガスト(Christoph Meingast)博士

(2005年5月6日〜6月10日滞在)

クリストーフ・マインガストさんは家族で来られ,国際交流会館に滞在された. ご自身が本国で大変忙しいこともあり(初めての来日で不安もあったのかも知れないが)ちょうど1ヶ月の着任であった. これより短い着任期間は外国人特別研究員としては認められない. 実験に用いたわれわれの古典的な装置「手の掛かる断熱型熱量計」にいたく感動された. それは「古い」からではなく,「原理的に明確」でありながら「正確な結果」が得られることに対する驚きであったようだ. 熱膨張率の精密測定で発見した現象が熱容量では観測にかからないと考えていたらしく,結果を解析して見事に見えたときには感動であった. 帰国後間もなく,6歳になるソフィアちゃんが小学校に入学したとの連絡を受けた. いつも甘いマインガストさんであった.写真は,布引の滝に出かけたときの家族である.

Dr. Meingast Nunobiki Fall in Kobe

帰国後,いずれも丁重な手紙をいただいた. 滞在中の雰囲気がよく伝わると思うので,ここにそのまま再録させていただく ことにする.

『アンダーソンさんからの手紙』 『シックさんからの手紙』 『マインガストさんからの手紙』

(稲葉章)

Copyright © Research Center for Structural Thermodynamics, Graduate School of Science, Osaka University. All rights reserved.