Molecular Conformation and Intermolecular Interactions of Linear and Cyclic Amylose Derivatives in Solution
Ken Terao*,
Akiyuki Ryoki, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Macromol. Symp., Vol. 408, No. 1, 2200024 (2023).
[
説明を読む]
環状アミロースから4種類の剛直環状高分子を合成しました。希薄溶液中における分子形態を環状みみず鎖で解析し、残基あたりのらせんのピッチが、対応する直鎖のそれと異なる場合もあることがわかりました。第二ビリアル係数やキラル認識能より、局所的な構造変化が分子間相互作用を引き起こしていることも示唆されました。また、剛直な環状高分子は高濃度で液晶相を形成することも見出し、その構造をX線回折を用いて調べました。(寺尾)
[
DOI]
[
OUKA free!]
Complex Formation Behavior of Silica Nanoparticles and Xanthan
Yu Tomofuji,
Ken Terao*,
Macromol. Symp., Vol. 408, No. 1, 2200025 (2023).
[
説明を読む]
水溶液中において負に帯電した多糖類キサンタンと正に帯電したシリカナノ粒子とのポリイオン複合体形成を研究しました。電気泳動光散乱よりゼータ電位が反転する混合比付近で沈殿が観測されたのに対し、ザンサン過剰の条件ではザンサン含量の増加とともに流体力学的半径が減少したことから、過剰量のザンサンが複合体を安定化していることがわかりました。また小角X線散乱測定より、複合体中でシリカ粒子は比較的疎に分布していることもわかりました。(寺尾)
[
DOI]
[
OUKA free!]
多重らせん高分子のコンホメーション変化の動力学
寺尾 憲, 研究シーズ集2023(未来社会共創を目指す) 大阪大学共創機構, 28 (2023).
[
日本語版 free!]
[
English free!]
[
OUKA free!]
5.1 直鎖ホモポリマーの分子形態、5.2 剛直性高分子と屈曲性高分子、5.4 分岐・環状高分子
寺尾 憲,
基礎高分子科学 演習編 第2版, 高分子学会編,
東京化学同人, (2023).
Kinetics of Denaturation and Renaturation Processes of Double-stranded Helical Polysaccharide, Xanthan in Aqueous Sodium Chloride
Yu Tomofuji, Koichi Matsuo,
Ken Terao,
HiSOR Activity Report 2021, 89-90 (2022).
[
Link free!]
Molecular structure and chiral recognition ability of highly branched cyclic dextrin carbamate derivative
Aika Kishimoto,
Madoka Mizuguchi,
Akiyuki Ryoki,
Ken Terao*,
Carbohydr. Polym., Vol. 290, 119491 (2022).
[
説明を読む]
剛直な棒状鎖からなる高度に分岐した高分子 (HDMBC) を合成し、有機溶媒中での分子形態を散乱法および粘度法により調べました。得られた回転半径と固有粘度は、同じモル質量を持つ線状鎖試料よりもはるかに小さく、この高分子が棒状鎖からなる多分岐高分子のモデルとして有用であることがわかりました。さらに、HDMBCをシリカ粒子に担持させたキラルカラムは8種類のラセミ体に対してキラル分離能を示し、線状鎖とは異なる化合物を分離できることが明らかになりました。(寺尾)
[
DOI]
[
OUKA free!]
Micellar structure of hydrophobically modified polysaccharides in aqueous solution
Takahiro Sato*,
Jia Yang,
Ken Terao,
Polym. J., Vol. 54, No. 4, 403-412 (2022).
[
OUKA free!]
[
SharedIt free!]
[
DOI]
Kinetics of denaturation and renaturation processes of double-stranded helical polysaccharide, xanthan in aqueous sodium chloride
Yu Tomofuji, Koichi Matsuo,
Ken Terao*,
Carbohydr. Polym., Vol. 275, 118681 (2022).
[
説明を読む]
塩水溶液中低温で二重らせん構造をとるザンサン-塩化ナトリウム水溶液について、急激な温度変化に伴う二重らせん構造の融解および再形成過程を小角X線散乱(SAXS)、円二色性(CD)測定によって調べました。温度上昇に伴い、CDで観測される側鎖の構造変化が迅速であるのに対し、SAXSより観測される主鎖の融解はゆっくりであることがわかりました。これに対し、温度低下に伴う、二重らせん構造形成は、主鎖の二重らせん構造形成が先行し、側鎖の構造形成には1日以上の時間を要することもわかりました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Formation Kinetics of Polymer Vesicles from Spherical and Cylindrical Micelles Bearing the Polyelectrolyte Complex Core Studied by Time-Resolved USAXS and SAXS
Rintaro Takahashi*, Theyencheri Narayanan, Shin-ichi Yusa,
Takahiro Sato*,
Macromolecules, Vol. 55, No. 2, 684-695 (2022).
[
DOI]
第2章4節 動的光散乱法を用いた高分子溶液の構造、物性評価
寺尾 憲,
動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例, 技術情報協会, 118-126 (2021).
Chain Alignment of a Rigid Ring Polymer in the Lyotropic Liquid Crystal Phase: Cyclic Amylose Tris(n-butylcarbamate) in Tetrahydrofuran and Ethyl Lactate
Daigo Kabata,
Akiyuki Ryoki, Shinichi Kitamura,
Ken Terao*,
Macromolecules, Vol. 54, No. 23, 10723-10729 (2021).
[
説明を読む]
環状のアミローストリス(n-ブチルカルバメート)は有機溶剤(テトラヒドロフラン、L-乳酸エチル)中で液晶相を形成します。本研究では、相図を決定するとともに、液晶相中の高分子鎖の配列をX線回折法により調べました。相境界濃度が同分子量の線状鎖とほとんど変わらないこと、そして広角領域のX線回折が線状鎖の濃厚溶液のそれにかなり近いことから、濃厚溶液中では環状構造がつぶれた擬似的な棒状構造をとっていると推定しました。この棒状構造を仮定したモデルで等方-液晶相図も理論的に説明が可能であることを確認しました。(寺尾)
[
AoR free!]
[
DOI free!]
[
OUKA free!]
Phase Separation Behavior of Aqueous Poly(N-isopropylacrylamide) Solutions Studied by Scattering Experiments
Jiayun Han,
Rintaro Takahashi,
Chen Kuang,
Takahiro Sato*,
Langmuir, Vol. 38, No. 17, 5089-5097 (2022).
[
DOI]
Kinetics of the complex formation of silica nanoparticles with collagen
Mari Otsubo,
Ken Terao*,
Polym. J., Vol. 53, No. 12, 1481-1484 (2021).
[
説明を読む]
負に帯電したシリカナノ粒子の水溶液を正に帯電したアテロコラーゲン水溶液と混合し、時間分解SAXS測定を行いました。5-20分くらいの時間をかけて散乱強度が緩やかに変化し、一定値に近づくことが見出されました。アテロコラーゲンを介したシリカナノ粒子の凝集は分のオーダーで凝集すること、すなわち、凝集構造形成は溶液混合に比べて十分ゆっくりとした過程で溶液混合の方法にはあまりよらないことがわかりました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
SharedIt free!]
[
DOI]
光散乱法 (Light Scattering: LS)
寺尾 憲, 高分子分析の原理・技術と装置メーカーリスト, 高分子学会 (2021).
[
Link free!]
Complex Formation of Silica Nanoparticles with Collagen: Effects of the Conformation of Collagen
Ken Terao*,
Mari Otsubo,
Masahiro Abe,
Langmuir, Vol. 36, No. 47, 14425-14431 (2020).
[
説明を読む]
pH 3または4で負に帯電したシリカナノ粒子はこれらのpHで正に帯電したアテロコラーゲンと複合体を形成することを見出しました。この複合体形成は、三重らせん構造の熱安定性にはほとんど影響を与えません。これに対し、複合体中のシリカ粒子の密度はアテロコラーゲンのコンホメーションに強く依存し、三重らせんコラーゲンとシリカ粒子の複合体中のシリカ粒子が比較的疎であるのに対し、一本鎖コラーゲンの存在下では高い密度でシリカ粒子が凝集することを明らかにしました。(寺尾)
[
AoR free!]
[
DOI free!]
[
OUKA free!]
A Temperature Responsive Polysaccharide Derivative in Aqueous Solution: Amylose Ethyl Carbamates
Shunji Kimura,
Ryotaro Kochi, Shinichi Kitamura,
Ken Terao*,
ACS Applied Polymer Materials, Vol. 2, No. 6, 2426-2433 (2020).
[
説明を読む]
置換度1.3以下のアミロースエチルカルバメート(AEC)が水溶性であること、そして置換度0.9から1.2のAEC水溶液が下限臨界相用温度(LCST)型の相分離挙動を示すことを発見しました。希薄溶液中の分子形態より、アミロースや完全置換AECと同じ様に局所的にはらせん構造を有していることを見出しました。さらに、水溶性のAECはヨウ素と複合体を形成することから、AECは包接錯体形性能と温度応答性をあわせ持つ高分子であることを明らかにしました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
§5.1.4 分岐・環状高分子, コラム:アミロース誘導体, §5.1.6 高分子鎖の広がりの実験データ
寺尾 憲,
基礎高分子科学 第2版, 高分子学会編,
東京化学同人, 181-185, 189-192 (2020).
ISBN9784807909629
[
出版社リンク]
A Bidirectional Screw-Sense Induction of Poly(quinoxaline-2,3-diyl)s that Depends on the Degree of Polymerization
Yuuya Nagata*, Tsuyoshi Nishikawa,
Ken Terao,
Hirokazu Hasegawa, Michinori Suginome*,
J. Polym. Sci. A: Polym. Chem., Vol. 57, No. 3, 260-263 (2019).
[
DOI free!]
Single-chain Conformation of Carboxylated Schizophyllan, a Triple Helical Polysaccharide, in Dilute Alkaline Aqueous Solution
Yu Tomofuji, Kazuto Yoshiba*, Bjørn E. Christensen,
Ken Terao*,
Polymer, Vol. 185, 121944 (2019).
[
説明を読む]
3重らせん多糖であるシゾフィランおよびその酸化化合物は、中性の水溶液中では3重らせん構造を保っていますが、200 mM NaOH水溶液中では3重らせん部分がほどけて1本鎖として溶解します。小角X線散乱測定の結果から、その剛直性はセルロースなどの1本鎖多糖と大きくは変わらないのに対し、局所らせん構造は主鎖軸方向にかなり縮んでいることがわかりました。この特殊な分子形態はシゾフィランの3重らせん構造形成と重要な関係があると考えられます。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Lyotropic Liquid Crystallinity of Linear and Cyclic Amylose Derivatives: Amylose Tris(n-octadecylcarbamate) in Tetrahydrofuran and 2-Octanone
DongChan Kim,
Akiyuki Ryoki,
Daigo Kabata, Shinichi Kitamura,
Ken Terao*,
Macromolecules, Vol. 52, No. 20, 7806-7811 (2019).
[
説明を読む]
線状および環状のアミローストリス(n-オクタデシルカルバメート)が有機溶剤(テトラヒドロフラン、2-オクタノン)中で液晶相を形成することを発見しました。線状鎖の等方―液晶相図が可変尺度粒子理論(SPT)で説明できました。これに対し、環状鎖の液晶相は線状鎖よりも少し高い濃度領域に出現し、その鎖長依存性は液晶相中で環状鎖が棒状の構造をとるとしたモデルで説明できることを示しました。この結果は等方相中と液晶相中で環状鎖の分子形態が大きく異なることを示唆しています。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Complex Formation of a Triple-helical Peptide with Sodium Heparin
Saki Ishida,
Tasuku Yoshida,
Ken Terao*,
Polym. J., Vol. 51, No. 11, 1181-1187 (2019).
[
説明を読む]
水溶液中低温で可逆的な三重らせん構造を形成するコラーゲンモデルペプチドH-(Pro-Pro-Gly)10-OH (PPG10)は塩濃度20 mM あるいは50 mMのNaCl水溶液中15 ℃でナトリウム塩型ヘパリン(NaHeparin)と複合体を形成します。複合体化に伴って三重らせん構造は安定化され、その融解温度は高くなりました。複合体塩水溶液の散乱関数の解析より、PPG10三重らせんはNaHeparin鎖に寄り添うように配置していることがわかりました。複合体形成にはPPG10鎖末端とNeHeparin間の静電引力が重要ですが、そのほかにも引力的な相互作用が働いているためと考えられます。 (寺尾)
[
OUKA free!]
[
SharedIt free!]
[
DOI]
多糖誘導体のキラル分離能における高分子性―分子認識能と分子形態(らせん構造,剛直性)の相関―
寺尾 憲, 領木 研之,
月刊ファインケミカル, Vol. 48, No. 10, 5-12 (2019).
Does Local Chain Conformation Affect the Chiral Recognition Ability of an Amylose Derivative? Comparison between Linear and Cyclic Amylose Tris(3,5-dimethylphenylcarbamate)
Akiyuki Ryoki,
Yuto Kimura, Shinichi Kitamura, Katsuhiro Maeda,
Ken Terao*,
J. Chromatogr. A, Vol. 1599, 144-151 (2019).
[
説明を読む]
環状アミローストリス(3,5-ジメチルフェニルカルバメート)(cADMPC)由来の物理吸着型キラルカラムは線状鎖(ADMPC)由来のものとかなり異なる性能を持つことがわかりました。希薄溶液中でcADMPCの局所らせん構造が線状鎖と有意に異なることと相関しています。さらに、ADMPCを多点でシリカ粒子に化学結合させたカラムは環状鎖由来のものに近い分離能をもつこともわかりました。多点結合させることにより、ADMPC鎖の局所構造が環状鎖に近くなるためと考えられます(寺尾)
[
DOI]
[
OUKA free!]
Self-Assembly of Amphiphilic Amylose Derivatives in Aqueous Media
Yuki Kameyama, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Ken Terao*,
Langmuir, Vol. 35, No. 20, 6719-6726 (2019).
[
説明を読む]
疎水性でありミセル構造の形成が期待できるドデシル基と親水性のカルボキシメチル基の両方で水酸基の一部を置換したアミロース由来の両親媒性高分子を合成しました。疎水基の分率にかかわらず高分子中に疎水的な環境を有しますが、ある一定量以上の疎水基を有するものについてのみ明確なミセル構造が観測されました。さらに得られたミセル構造はアミロース誘導体主鎖の剛直性から予測されるものに近いこともわかりました(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Lyotropic Liquid Crystallinity of Linear and Star Poly(quinoxaline-2,3-diyl)s: Isotropic-Liquid Crystal Phase Equilibria in Tetrahydrofuran
Hirokazu Hasegawa,
Ken Terao*,
Takahiro Sato, Yuuya Nagata, Michinori Suginome,
Macromolecules, Vol. 52, No. 9, 3158-3164 (2019).
[
説明を読む]
剛直なポリ(キノキサリン2,3-ジイル)のTHF溶液はリオトロピック液晶性を示し、その相図は可変尺度粒子理論(SPT)で説明できることを示しました。さらに高い濃度ではスメクチック構造に対応するX線の反射が観測されました。他方、この高分子からなる3本腕星型鎖濃厚溶液もリオトロピック液晶性を持つことを発見しました。高濃度では、腕鎖に相当する反射が見られたことから図のような配列を仮定し、拡張SPTと比較したところ星型鎖の等方-液晶相図をほぼ定量的に説明できることがわかりました(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
ブロック共重合体が溶液中で形成する高分子ミセルの動力学
佐藤 尚弘, 高橋 倫太郎,
高分子論文集, Vol. 76, No. 1, 3-22 (2019).
[
DOI]
Viscoelastic Properties of Tightly Entangled Semiflexible Polymer Solutions
Yuki Okada, Yuka Goto, Reina Tanaka, Takuya Katashima,
Xinyue Jiang,
Ken Terao,
Takahiro Sato, Tadashi Inoue*,
Macromolecules, Vol. 51, No. 23, 9626-9634 (2018).
[
AoR free!]
[
DOI]
環状アミロースからの剛直環状高分子の合成と溶液中における構造・物性解析
寺尾 憲,
環状高分子の合成と機能発現, 手塚育志 監修, シーエムシー出版, 181-190 (2018).
Conformational Properties of Cellulose and Amylose Derivatives
Ken Terao,
Takahiro Sato,
Bioinspired Materials Science and Engineering, Guang Yang, Lin Xiao, Laaepak Lamboni Eds. Wiley, 167-183 (2018).
[
DOI]
分子ナノ集合体の構造解析キャラクタリゼーションと溶液中での自己集合体形成
佐藤 尚弘, 高橋 倫太郎, 日本化学会編,
構造制御による革新的ソフトマテリアル創成-ブロック共重合体の精密階層制御・解析・機能化, CSJカレントレビュー29, 化学同人, 30-39 (2018).
Kinetics of Morphological Transition between Cylindrical and Spherical Micelles in a Mixture of Anionic-Neutral and Cationic-Neutral Block Copolymers Studied by Time-Resolved SAXS and USAXS
Rintaro Takahashi, Theyencheri Narayanan, Shin-ichi Yusa,
Takahiro Sato*,
Macromolecules, Vol. 51, No. 10, 3654-3662 (2018).
[
DOI]
放射光小角X線散乱法による線状・環状・分岐高分子の溶液中における分子形態および分子間相互作用の研究
寺尾 憲,
蒋 昕悦,
領木 研之,
長谷川 博一,
高分子論文集, Vol. 75, No. 3, 254-264 (2018).
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Colloidal Dispersion of a Perfluorosulfonated Ionomer in Water-Methanol Mixtures
Sinan Li,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Polymers, Vol. 10, No. 1, 72 (2018).
[
DOI free!]
Linear and Cyclic Amylose Derivatives Having Brush Like Side Groups in Solution: Amylose Tris(n-octadecylcarbamate)s
Akiyuki Ryoki,
DongChan Kim, Shinichi Kitamura,
Ken Terao*,
Polymer, Vol. 137, 13-21 (2018).
[
説明を読む]
櫛形高分子に顕著にみられるように高分子の側鎖間の相互作用は高分子主鎖のコンホメーションに重要な影響を与えます。本研究では比較的長いアルキル鎖を側鎖にもつ線状及び環状アミロース誘導体の溶液中における分子形態を調べ、どちらも溶液中で剛直な鎖として振舞うことがわかりました。以前に報告したアミロース誘導体との比較から側鎖間の反発力はアミロース主鎖のらせん構造を引き延ばしていること、この効果は線状鎖よりも比較的短い環状鎖でより顕著に現れることを見出しました。環状鎖の主鎖のらせん構造は引き伸ばされたらせん構造のため線状鎖よりも幾分柔らかくなることもわかりました(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Chain Stiffness of Cellulose Tris(phenylcarbamate) in Tricresyl Phosphate (TCP)
XinYue Jiang,
Takahiro Sato,
Ken Terao*,
Polym. Bull., Vol. 75, No. 3, 1265-1273 (2018).
[
説明を読む]
溶液中における屈曲性高分子の分子形態とダイナミクスとの関係はこれまでに多く調べられているのに対し、剛直性高分子の報告はほとんどありませんでした。本研究ではレオロジー測定に適したリン酸トリクレジルに剛直鎖として知られるセルローストリス(フェニルカルバメート)(CTPC)が高い溶解性を持つことを発見しました。そこで、CTPCのこの溶媒中における分子形態を決定しました。以前に調べられたテトラヒドロフラン中よりは幾分柔らかい鎖として振る舞うことを明らかにしました。(寺尾)
[
SharedIt free!]
[
OUKA free!]
[
DOI]
Synthesis and Solution Properties of a Rigid Helical Star Polymer: Three-arm Star Poly(quinoxaline-2,3-diyl)
Hirokazu Hasegawa, Yuuya Nagata*,
Ken Terao*, Michinori Suginome,
Macromolecules, Vol. 50, No. 19, 7491-7497 (2017).
[
説明を読む]
テトラヒドロフラン中で比較的高い剛直性をもつポリ[5,8-ジメチル-6,7-ビス(プロポキシメチル)キノキサリン-2, 3-ジイル]からなる三本腕星形高分子を合成しました。希薄溶液中で小角X線散乱、粘度測定を行い、得られたデータは線状鎖と同じ剛直性とフレキシブルな結節点をもつ三本腕星形みみず鎖で説明できることがわかりました。 (寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Topology-Dependent Chain Stiffness and Local Helical Structure of Cyclic Amylose Tris(3,5-dimethylphenylcarbamate) in Solution
Akiyuki Ryoki,
Hiromi Yokobatake,
Hirokazu Hasegawa, Aya Takenaka, Daichi Ida, Shinichi Kitamura,
Ken Terao*,
Macromolecules, Vol. 50, No. 10, 4000-4006 (2017).
[
説明を読む]
剛直な環状鎖のコンホメーションを考える際、環状化に伴う曲げが高分子の局所構造に与える影響が無視できなくなります。本研究では光学分割カラムの担体として実績のあるアミローストリス(3,5-ジメチルフェニルカルバメート)の環状鎖について異なる溶媒中での分子形態を決定し、剛直性に対して鎖が短くなると環状鎖の局所らせん構造が線状鎖と比べて幾分引き伸ばされた構造になること、そして剛直性が低くなることを見出しました。特に剛直性については対応する線状鎖のKuhnの統計セグメント数が1以下で顕著になることがわかりました。 (寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Chain Dimensions and Stiffness of Cellulosic and Amylosic Chains in an Ionic Liquid: Cellulose, Amylose, and an Amylose Carbamate in BmimCl
XinYue Jiang, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Ken Terao*,
Macromolecules, Vol. 50, No. 10, 3979-3984 (2017).
[
説明を読む]
イオン性液体の1つである1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリド(BmimCl)は多糖の溶剤として多く研究されています。本研究ではセルロース、アミロースそしてアミローストリス(エチルカルバメート)のBmimCl溶液について小角X線散乱測定を行い、これらの高分子の分子形態を決定しました。得られた鎖の剛直性は他の溶媒について知られる値よりも概ね低く、多糖およびその誘導体の分子内水素結合がBmimCl中では切断され、高い屈曲性をもつことが示されました。 (寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
らせん状多糖誘導体の溶液物性
寺尾 憲,
高分子, Vol. 66, No. 5, 225-226 (2017).
[
OUKA free!]
Scattering Function of Semi-rigid Cyclic Polymers Analyzed in Terms of Worm-like Rings: Cyclic Amylose Tris(phenylcarbamate) and Cyclic Amylose Tris(n-butylcarbamate)
Akiyuki Ryoki, Daichi Ida,
Ken Terao*,
Polym. J., Vol. 49, No. 8, 633-637 (2017).
[
説明を読む]
比較的剛直な環状鎖の散乱関数をモンテカルロシミュレーションによって計算し、以前報告したアミロース誘導体の実験値と比較しました。比較的屈曲性が高い環状鎖の剛直性が直鎖のそれに近くなるのに対し、剛直性が高くなると、直鎖とのずれが顕著になる(環状鎖の方が柔らかくなる)ことを明らかにしました。この閾値はKuhnの統計セグメント数で1に近いこともわかりました。 (寺尾)
[
SharedIt free!]
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Dimensional and Hydrodynamic Properties of Cellulose Tris(alkylcarbamate)s in Solution: Side Chain Dependent Conformation in Tetrahydrofuran
XinYue Jiang,
Akiyuki Ryoki,
Ken Terao*,
Polymer, Vol. 112, 152-158 (2017).
[
説明を読む]
アルキル鎖長の異なる3種のセルロースのアルキルカルバメート誘導体を合成し、その希薄溶液中での分子形態を決定しました。同様の側鎖を持つアミロース誘導体に類似して、アルキル鎖長が中間的な長さをもつときに最も主鎖軸方向に縮んだらせん構造をとり、剛直となることが明らかになりました。ただし、分子内水素結合率は同種のアミロース誘導体に比べて低く、有機溶剤への溶解性も低いことがわかりました。セルロースアルキルカルバメート誘導体同志の分子間水素結合がアミロース誘導体に比べて形成しやすいことが原因であると考えられます。 (寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Growth Kinetics of Polyelectrolyte Complexes Formed from Oppositely-Charged Homopolymers Studied by Time-Resolved Ultra-Small-Angle X-ray Scattering
Rintaro Takahashi, Theyencheri Narayanan*,
Takahiro Sato,
J. Phys. Chem. Lett., Vol. 8, No. 4, 737-741 (2017).
[
DOI]
Small-angle X-ray Scattering from the Concentrated Bulk Phase Separated from an Amphiphilic Block-copolymer Solution
Masaaki Kondo,
Rintaro Takahashi, Xing-Ping Qiu, Françoise M. Winnik,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Polym. J., Vol. 49, No. 4, 385-389 (2017).
[
DOI free!]
Competition between the Micellization and the Liquid-liquid Phase Separation in Amphiphilic Block Copolymer Solutions
Takahiro Sato*,
Rintaro Takahashi,
Polym. J., Vol. 49, No. 2, 273-277 (2017).
[
DOI]
アミロース誘導体の高い剛直性を利用した剛直な環状高分子の創製と溶液中における分子形態と分子間相互作用
寺尾 憲,
領木研之,
高分子論文集, Vol. 73, No. 6, 505-513 (2016).
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Structural Analysis of Hydrophobe-Uptake Micelle of an Amphiphilic Alternating Copolymer in Aqueous Solution
Ken Morishima,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Langmuir, Vol. 32, No. 31, 7875-7881 (2016).
[
AoR free!]
[
DOI]
多糖カルバメート誘導体の溶液中における分子形態
寺尾 憲,
Cellulose Communications, Vol. 23, No. 2, 71-75 (2016).
[
OUKA free!]
Local and Global Conformations of the Flower Micelle and Flower Necklace Formed by an Amphiphilic Alternating Copolymer in Aqueous Solution
Kai Uramoto,
Rintaro Takahashi,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Polym. J., Vol. 48, No. 8, 863-867 (2016).
[
DOI free!]
Reversible Vesicle-Spherical Micelle Transition in a Polyion Complex Micellar System Induced by Changing the Mixing Ratio of Copolymer Components
Rintaro Takahashi,
Takahiro Sato*,
Ken Terao, Shin-ichi Yusa,
Macromolecules, Vol. 49, No. 8, 3091-3099 (2016).
[
AoR free!]
[
DOI]
Main-Chain Stiffness and Helical Conformation of a Poly(quinoxaline-2,3-diyl) in Solution
Yuuya Nagata,
Hirokazu Hasegawa,
Ken Terao*, Michinori Suginome,
Macromolecules, Vol. 48, No. 21, 7983-7989 (2015).
[
説明を読む]
近年その独特のらせん性より様々な機能性が研究されているポリキノキサリン類の内、最も基本的な化学構造を持つポリ[5,8-ジメチル-6,7-ビス(プロポキシメチル)キノキサリン-2, 3-ジイル]の溶液中での分子形態を決定しました。内部回転角約120°のらせん構造を取ること、そして水素結合などを分子中にもたないものとしてはかなり高い剛直性をもつことを明らかにしました。 (寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Intermolecular Interactions and Self-Assembly in Aqueous Solution of a Mixture of Anionic-Neutral and Cationic-Neutral Block Copolymers
Rintaro Takahashi,
Takahiro Sato*,
Ken Terao, Shin-ichi Yusa,
Macromolecules, Vol. 48, No. 19, 7222-7229 (2015).
[
AoR free!]
[
DOI]
Poly(acrylic acid) (PAA)
Ken Terao, in
Encyclopedia of Polymeric Nanomaterials; S. Kobayashi, K. Müllen Eds.; Springer, Berlin, pp 1654-1658 (2015). ISBN 978-3-642-29649-9
[
DOI]
Chain Dimensions and Intermolecular Interactions of Polysilanes Bearing Alkyl Side Groups over the UV Thermochromic Temperature
XinYue Jiang,
Ken Terao*, Woojung Chung, Masanobu Naito*,
Polymer, Vol. 68, 221-226 (2015).
[
説明を読む]
溶液中で低温領域にサーモクロミズムをもつ2種のポリシランとサーモクロミズムを持たないポリシランについて、溶液中での分子形態と分子間相互作用を詳細に調べました。サーモクロミズムを持つもののみ高分子間の相互作用が顕著に変化し、低温側で引力的となりました。これに対し紫外吸収に顕著な変化があった温度領域でも、分子形態にはほとんど変化は見られませんでした。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
溶液中における直鎖および環状アミロース誘導体の分子形態と分子間相互作用
寺尾 憲,
熱測定, Vol. 42, No. 2, 69-75 (2015).
[
OUKA free!]
[
Link free!]
Temperature Induced Complex Formation-Deformation Behavior of Collagen Model Peptides and Polyelectrolytes in Aqueous Solution
Ken Terao*,
Ryoko Kanenaga,
Tasuku Yoshida, Kazunori Mizuno, Hans Peter Bächinger*,
Polymer, Vol. 64, 8-13 (2015).
[
説明を読む]
3重らせん構造をとるモデルペプチドとカルボキシメチルアミロースが、静電相互作用により複合体を形成することを明らかにしました。さらに、その複合体のモル質量が3重らせんの融解温度付近で急激に減少し、完全に一本鎖となる高温領域では分子分散していることを示しました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Conformational Change from Rigid Rod to Star: A Triple Helical Peptide with a Linker Domain at the C-terminal End
Ken Terao*, Kazunori Mizuno, Hans Peter Bächinger*,
J. Phys. Chem. B, Vol. 119, No. 9, 3714-3719 (2015).
[
説明を読む]
片末端を高い熱安定性を持つ結合ドメインで固定化したコラーゲンペプチドが、水溶液中で温度の上昇と共に棒状鎖から星形鎖に形態を変化することを小角X線散乱法を用いて明らかにしました。星形鎖の広がりは、変性ペプチドの広がりから予測されるものよりも有意に大きく、結合ドメインとの相互作用によって鎖が広がっていることがわかりました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
アミロース誘導体の希薄溶液物性と構造
寺尾 憲,
光散乱法の基礎と応用, 柴山充弘, 佐藤尚弘, 岩井俊昭, 木村康之編,
講談社, 161-174 (2014).
[
出版社リンク]
Self-Association of the Thermosensitive Block Copolymer Poly(2-isopropyl-2-oxazoline)-b-Poly(N-isopropylacrylamide) in Water-Methanol Mixtures
Rintaro Takahashi, Xing-Ping Qiu, Na Xue,
Takahiro Sato*,
Ken Terao, Françoise M. Winnik,
Macromolecules, Vol. 47, No. 19, 6900-6910 (2014).
[
AoR free!]
[
DOI]
剛直性高分子のリオトロピック液晶
寺尾 憲,
佐藤尚弘,
液晶, Vol. 18, No. 3, 108-117 (2014).
[
OUKA free!]
[
Link]
Aggregation and Phase Separation of Hydrophilically Modified Poly(dimethylsiloxane) in Methanol-water Mixtures
Takashi Okuhara,
Akihito Hashidzume,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Polym. J., Vol. 46, No. 5, 264-271 (2014).
[
DOI free!]
Solution SAXS Measurements over a Wide Temperature Range. Unperturbed Chain Dimensions of Polystyrene and a Cyclic Amylose Derivative
Ken Terao*,
Naoya Morihana,
Hiromi Ichikawa,
Polym. J., Vol. 46, No. 3, 155-159 (2014).
[
説明を読む]
低温の窒素ガス吹付装置と放射光でのSAXSを組み合わせて、溶媒の融点付近から沸点付近までのSAXS測定を可能にしました。ここでは、屈曲性高分子の代表であるポリスチレンと室温で剛直でコンホメーションが温度に依らないと考えられる剛直環状鎖について広い温度でSAXS測定を行いました。後者の広がりには予想通りほとんど温度依存性が見られなかったのに対し、前者の特性比はトルエン中で温度の低下と共に単調に上昇したのに対し、2-ブタノン中では極小が見られました。後者の奇妙な温度依存性は、溶媒分子のカルボニル基とポリスチレンのベンゼン環との相互作用が温度によって変化するために起こると考えられます。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Local Conformation and Intermolecular Interaction of Rigid Ring Polymers Are Not Always the Same as the Linear Analogue: Cyclic Amylose Tris(phenylcarbamate) in Θ Solvents
Natsuki Asano, Shinichi Kitamura,
Ken Terao*,
J. Phys. Chem. B, Vol. 117, No. 32, 9576-9583 (2013).
[
説明を読む]
屈曲性の環状高分子の局所構造が直鎖のそれと同じになることはほぼ自明ですが、剛直環状鎖の場合、環状になることで生じる曲率が局所構造や剛直性に影響を及ぼす可能性があります。本研究では環状アミロース(トリスフェニルカルバメート)ケトン及びエステル中での分子形態が溶媒分子サイズの増加と共に直鎖と違ってくることを見出しました。この局所構造の違いは環状高分子間の分子間相互作用にも顕著に影響することもわかりました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Solution Properties of a Cyclic Chain Having Tunable Chain Stiffness: Cyclic Amylose Tris(n-butylcarbamate) in Θ and Good Solvents
Ken Terao*,
Kazuya Shigeuchi,
Keiko Oyamada, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Macromolecules, Vol. 46, No. 13, 5355-5362 (2013).
[
説明を読む]
環状アミロースより合成した環状アミローストリス(n-ブチルカルバメート)が、剛直環状鎖として振る舞うことを見出しました。そして、その濃厚溶液が液晶相を形成することを発見しました。剛直環状鎖の液晶相が確認されたのは本研究が初めてとなります。さらに、直鎖のシータ条件下における第二ビリアル係数は正であり、その大きさはトポロジカルな分子間相互作用でほぼ定量的に説明できることを明らかにしました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Lyotropic Liquid Crystallinity of Amylose Tris(alkylcarbamates): Cholesteric and Smectic Phase Formation in Different Solvents
Keiko Oyamada,
Ken Terao*, Masayori Suwa, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Macromolecules, Vol. 46, No. 11, 4589-4595 (2013).
[
説明を読む]
アミロースアルキルカルバメート誘導体 (ATAC)は、様々な溶媒に高い溶解性を持ち、それらの濃厚溶液はリオトロピック液晶性を示します。
本研究では、ATACのテトラヒドロフラン(THF)溶液が、可視領域に選択反射を示すコレステリック液晶を形成するのに対し、
乳酸エチル溶液は広い二相領域を持ち、濃厚相がスメクチック相を形成することを、円二色性及び磁場配向試料の小角X線散乱等の実験より明らかにしました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Self-Association of a Thermosensitive Amphiphilic Block Copolymer Poly(N-isopropylacrylamide)-b-Poly(N-vinyl-2-pyrrolidone) in Aqueous Solution upon Heating
Takahiro Sato*,
Kohei Tanaka,
Akiko Toyokura,
Rika Mori,
Rintaro Takahashi,
Ken Terao, Shin-ichi Yusa,
Macromolecules, Vol. 46, No. 1, 226-235 (2013).
[
AoR free!]
[
DOI]
Rigid Cyclic Polymer in Solution: Cycloamylose Tris(phenylcarbamate) in 1,4-Dioxane and 2-Ethoxyethanol
Ken Terao*,
Natsuki Asano, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
ACS Macro Lett., Vol. 1, No. 11, 1291-1294 (2012).
[
説明を読む]
最近種々の環状鎖の合成が報告されていますが、その主鎖は屈曲性の高いものに限られていました。
本速報ではアミロースをフェニルカルバメート化すると溶液中で最大5.5倍剛直になることを利用して調製した、剛直環状鎖について報告しています。
得られた環状アミローストリス(フェニルカルバメート)の1,4-ジオキサンおよびエチルセロソルブ希薄溶液について小角X線散乱を行い、
局所的には直鎖と同じ構造を持つ剛直な環状鎖として振る舞うことを確認しました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Side-chain Dependent Helical Conformation of Amylose Alkylcarbamates: Amylose Tris(ethylcarbamate) and Amylose Tris(n-hexylcarbamate)
Ken Terao*,
Fumihiro Maeda,
Keiko Oyamada,
Takaaki Ochiai, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
J. Phys. Chem. B, Vol. 116, No. 42, 12714-12720 (2012).
[
説明を読む]
アミローストリス(エチルカルバメート)とアミローストリス(n-ヘキシルカルバメート)は共にテトラヒドロフラン(THF)中で剛直ならせん構造を
形成することを見出しました。これらの剛直らせん構造は水素結合によって安定化されているため溶媒の極性を増加させるとより緩いらせんに変化します。
THF中での剛直らせん構造は置換基に強く依存し、上図に示すように側鎖がブチル基の場合に残基あたりのらせんのピッチが最小値を取り、剛直になる
ことがわかりました。アミロースの主鎖のらせんにはほかの原子が入りうるほどの隙間があると考えられるが、この隙間に側鎖を適切に包接することが
できるように主鎖のらせん構造が決まっていると推察されます。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Self-Association of a Thermosensitive Poly(2-oxazoline) Block Copolymer in Aqueous Solution
Rintaro Takahashi,
Takahiro Sato*,
Ken Terao, Xing-Ping Qiu, Françoise M. Winnik,
Macromolecules, Vol. 45, No. 15, 6111-6119 (2012).
[
AoR free!]
[
DOI]
一本鎖DNAの水溶液中での分子形態
玉田佳子,
山村浩樹,
寺尾 憲,
佐藤尚弘,
高分子論文集, Vol. 69, No. 7, 399-405 (2012).
[
DOI free!]
Rigid Helical Conformation of Curdlan Tris(phenylcarbamate) in Solution
Takaaki Ochiai,
Ken Terao*,
Yasuko Nakamura,
Chiaki Yoshikawa,
Takahiro Sato,
Polymer, Vol. 53, No. 18, 3946-3950 (2012).
[
説明を読む]
アミロース(α-1,4-グルカン)やセルロース(β-1,4-グルカン)のトリスフェニルカルバメート誘導体(それぞれATPC、CTPCとする)は、
テトラヒドロフランや1,4-ジオキサン中で分子内水素結合を形成しますが、溶液中でそれほど剛直な構造は取りません。
これに対し、カードラン(β-1,3-グルカン)のトリスフェニルカルバメート誘導体(CdTPC)はジメチルスルホキシドや塩基性水溶液中におけるカードラン
よりもかなり大きな広がりを持ち、ATPCやCTPCの3倍程度剛直な主鎖を持つことがわかりました。また、赤外吸収よりATPCやCTPC比べて
1つ1つの水素結合は弱いが、2倍程度多くの分子内水素結合が存在が確認されました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Solvent Dependent Conformation of a Regioselective Amylose Carbamate. Amylose-2-acetyl-3,6-bis(phenylcarbamate)
Maiko Tsuda,
Ken Terao*, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Biopolymers, Vol. 97, No. 12, 1010-1017 (2012).
[
説明を読む]
位置選択的に置換基を導入したアミロースカルバメート誘導体(AAPC)の溶液中における分子形態を決定し、先に研究したATPCと比較しました。
鎖の堅さを表すKuhnの統計セグメント長は、ジオキサン中においてATPCのそれとほとんど変わらないのに対し、より極性の高いエトキシエタノールや
メチルエチルケトン中ではATPCのそれよりもかなり小さくなることを見出しました。すなわち、側鎖周りの嵩高さがATPCよりも低いAAPCでは、
その主鎖を剛直にしている分子内水素結合がATPCのそれよりも極性溶媒中で切断されやすいためであると考えられます。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Complex Formation of Collagen Model Peptides with Polyelectrolytes and Stabilization of the Triple Helical Structure
Ken Terao*,
Ryoko Kanenaga,
Takahiro Sato, Kazunori Mizuno, Hans Peter Bächinger*,
Macromolecules, Vol. 45, No. 1, 392-400 (2012).
[
説明を読む]
溶液中で可逆的な3重らせん―1本鎖のコンホメーション転移を示すコラーゲンモデルペプチドは、その両末端にイオン性基を持ちます。
これは温度に対して可逆的に変化する1価-3価の両性イオン種とみなすこともできるため、高分子電解質との相互作用にも影響することが期待されます。
本論文では、3重らせんコラーゲンモデルペプチドが高分子電解質と図のような複合体を形成すること、そして
複合体中のNaPAA主鎖は、単独のNaPAAより回転半径で2倍程度広がることを報告しています。
さらに複合体形成に伴い、3重らせん融解温度の上昇がみられましたが、
この現象はほかの高分子電解質(ポリビニルアミン、カルボキシメチルアミロース、ヒアルロン酸)との混合溶液
にもみられることがわかりました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Conformational Change of an Amylose Derivative in Chiral Solvents: Amylose Tris(n-butylcarbamate) in Ethyl Lactates
Shota Arakawa,
Ken Terao*, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Polym. Chem., Vol. 3, No. 2, 472-478 (2012).
[
説明を読む]
互いに光学異性体にある物質は、融点、沸点、密度、屈折率等ほとんど同じ物性を示しますが、
光学活性な高分子の溶媒として用いた場合、その高分子との相互作用には有意な差が期待されます。
本論文では低極性溶媒中で剛直らせん構造をとるアミローストリス(n-ブチルカルバメート)(ATBC)が、
D-乳酸エチル中において、L-乳酸エチル中よりも約50%高い剛直性を示すことを報告しています。
この剛直性の差は主にD体中での高分子内水素結合がL体中よりも15%多いことに起因すること、そして
その水素結合率の差が、溶解熱の差異として検出されることを示しました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Evaluation of Global Conformation of Polydialkylsilane Using Correlation between Persistence Length and Excitonic Absorption
Woojung Chung, Hiroshi Shibaguchi,
Ken Terao*, Michiya Fujiki, Masanobu Naito*,
Macromolecules, Vol. 44, No. 16, 6568-6573 (2011).
[
AoR free!]
[
DOI]
Double Screw-Sense Inversions of Helical Chiral-Achiral Random Copolymers of Fluorene Derivatives in Phase Separating Solutions
Yusuke Sanada,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Polym. J., Vol. 43, No. 10, 832-837 (2011).
[
DOI free!]
拡散係数
寺尾 憲,
物理化学実験法 第5版, 千原秀昭 監修, 徂徠道夫・中澤康浩編,
東京化学同人, 197-202 (2011).
粘性率
寺尾 憲,
物理化学実験法 第5版, 千原秀昭 監修, 徂徠道夫・中澤康浩編,
東京化学同人, 208-215 (2011).
高分子鎖からの光散乱, 高分子鎖の溶液中での流体力学的性質, 分子量測定法
寺尾 憲,
基礎高分子科学演習編, 高分子学会編,
東京化学同人, 56-67 (2011).
Monovalent Anion Indicator Based on Fluorescence Quenching of Helical Fluorinated Polydialkylsilanes
Masanobu Naito*, Masashi Nakamura,
Ken Terao, Takuma Kawabe, Michiya Fujiki*,
Macromolecules, Vol. 43, No. 19, 7919-7923 (2010).
[
DOI]
Solution Properties of Amylose Tris(3,5-dimethylphenylcarbamate) and Amylose Tris(phenylcarbamate):
Side Group and Solvent Dependent Chain Stiffness in Methyl Acetate, 2-Butanone, and 4-Methyl-2-pentanone
Maiko Tsuda,
Ken Terao*,
Yasuko Nakamura,
Yusuke Kita, Shinichi Kitamura,
Takahiro Sato,
Macromolecules, Vol. 43, No. 13, 5779-5784 (2010).
[
説明を読む]
光学分割カラムの担体として広く利用されているアミローストリス(3,5-ジメチルフェニルカルバメート)(ADMPC)が、
溶液中でアミローストリス(フェニルカルバメート)よりもかなり剛直な高分子として振舞うことを明らかにしました。
これは、同種の置換基を持つセルロース誘導体には見られなかった現象です。
さらに、ケトン・エステル中におけるその剛直性は溶媒のモル体積の増加と共に著しく増大し、
酢酸メチル中で22 nmであったKuhnの統計セグメント長は4-メチル-2-ペンタノン中では73 nmに達しました。
嵩高い溶媒分子がADMPCのNH基に水素結合した結果、高分子主鎖の内部回転が制限されたためと考えられます。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
Conformational, Dimensional, and Hydrodynamic Properties of Amylose Tris(n-butylcarbamate) in Tetrahydrofuran, Methanol, and Their Mixtures
Ken Terao*,
Maiko Murashima,
Yuichi Sano,
Shota Arakawa, Shinichi Kitamura,
Takashi Norisuye,
Macromolecules, Vol. 43, No. 2, 1061-1068 (2010).
[
説明を読む]
アミロース誘導体の一つであるアミローストリス(n-ブチルカルバメート)がテトラヒドロフラン中で、
これまで知られていた多糖誘導体よりも遥かに剛直ならせん構造を持つことを発見しました。この剛直らせん構造は
分子内水素結合によって安定化されており、メタノールの添加によって比較的軟らかい鎖へと変化します。
本論文の後半では、この変化が、メタノール分率の増加に伴い分子内水素結合がランダムに切断されるという仮定に基づくモデルに
よってほぼ定量的に再現されることを明らかにしました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
AoR free!]
[
DOI]
剛直高分子の希薄溶液に対する放射光小角X線散乱
寺尾 憲,
SPring-8利用者情報, Vol. 15, No. 4, 247-251 (2010).
[
OUKA free!]
[
記事へのリンク]
ポリアクリル酸との複合体形成に伴うコラーゲンモデルペプチド3重らせん構造の安定化挙動
喜田裕介,
寺尾 憲,
佐藤尚弘,
高分子論文集, Vol. 67, No. 12, 686-689 (2010).
[
説明を読む]
コラーゲンモデルペプチドの一つである(Pro-Pro-Gly)5が メタノール中でポリアクリル酸(PAA)と複合体を
形成することを見出しました。円二色性より、複合体中のコラーゲンモデルペプチド3重らせんが著しく安定化さ
れることがわかりました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Solution Properties of Amylose Tris(n-butylcarbamate). Helical and Global Conformation in Alcohols
Yuichi Sano,
Ken Terao*,
Shota Arakawa,
Masahiro Ohtoh, Shinichi Kitamura,
Takashi Norisuye,
Polymer, Vol. 51, No. 18, 4243-4248 (2010).
[
説明を読む]
種々のアルコール中のアミローストリス(n-ブチルカルバメート)(ATBC)の剛直性が溶媒分子に敏感に依存することを見出しました。
これらのコンホメーションは分子内水素結合数のみによって決まり、ATBCに水素結合したアルコール分子自体はATBCのコンホメーションには影響しません。
これは、溶媒分子の水素結合に伴う分子の伸長・剛直化が観測されたアミローストリス(フェニルカルバメート)とは異なる挙動です。
また、剛直な高分子には珍しく、1-プロパノール及び2-プロパノール中でシータ温度が観測されました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
剛直高分子の希薄溶液に対する放射光小角X線散乱
寺尾 憲*,
SPring-8 利用者情報, Vol. 15, No. 4, 247-251 (2010).
[
OUKA free!]
[
Link free!]
Solvent-Dependent Conformation of Amylose Tris(Phenylcarbamate) as Deduced from Scattering and Viscosity Data
Taichi Fujii,
Ken Terao*,
Maiko Tsuda, Shinichi Kitamura,
Takashi Norisuye,
Biopolymers, Vol. 91, No. 9, 729-736 (2009).
[
説明を読む]
アミロースはセルロース等とは異なり、必ずしも主鎖が伸びきった構造が安定というわけではなく、
内部回転角の比較的小さな違いが繰り返し単位当たりのらせんのピッチhに反映されます。
本研究ではアミローストリス(フェニルカルバメート)(ATPC)がケトン・エステル中で前報で報告した
ジオキサン中よりも伸びた構造を取ることを明らかにしました。この原因として、ケトン・エステル中での
分子内水素結合の切断の他に、フェニルカルバメート基間の狭い隙間にあるNH基に水素結合した溶媒分子が
ATPC分子を引き延ばしたためと考えられます。実際に、ケトン・エステル中では溶媒のモル体積の増加と共に
主鎖が伸長し、剛直性が高くなることを見出しました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Solution Properties of Amylose Tris(Phenylcarbamate): Local Conformation and Chain Stiffness in 1,4-Dioxane and 2-Ethoxyethanol
Ken Terao*,
Taichi Fujii,
Maiko Tsuda, Shinichi Kitamura,
Takashi Norisuye,
Polym. J., Vol. 41, No. 3, 201-207 (2009).
[
説明を読む]
アミロース及びその誘導体は、主鎖のらせん構造の僅かな違いが鎖の経路長に強く影響するため、
その溶液中における形状を議論するためにはこの経路長及びKuhnの統計セグメント長の
両方を実験的に決定しなければなりません。これらには、分子量を精密に決定した試料について高精度の小角X線散乱
(或いは中性子)を行う必要があります。
本論文では、SPring-8の放射光を用いた小角X線散乱法を光散乱法や粘度法等と組み合わせることによって、
アミローストリス(フェニルカルバメート)(ATPC)の溶液構造を調べ、結晶中のアミロースエステル誘導体類よりも、
ATPCが主鎖軸方向に有意に縮んでいることを明らかにし、さらにこの高分子のKuhnの統計セグメント長を決定しました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Dimensional and Hydrodynamic Properties of Amylose Tris(phenylcarbamate) in Various Solvents
Ken Terao*,
J. Phys: Conf. Ser., Vol. 184, No. 1, 012006 (2009).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Chain Dimensions and Hydration Behavior of Collagen Model Peptides in Aqueous Solution:
[Glycyl-4(R)-Hydroxyprolyl-4(R)-Hydroxyproline]n,
[Glycylprolyl-4(R)-Hydroxyproline]n, and Some Related Model Peptides
Ken Terao*, Kazunori Mizuno,
Maiko Murashima,
Yusuke Kita, Chizuru Hongo,
Kenji Okuyama,
Takashi Norisuye, Hans Peter Bächinger,
Macromolecules, Vol. 41, No. 19, 7203-7210 (2008).
[
説明を読む]
コラーゲンモデルペプチドは水溶液中において3 重らせん―1本鎖の転移を示します。
水溶液中の形態を小角X 線散乱測定より決定し、3重らせんが結晶構造解析から
得られた構造とほぼ等価な棒状分子であるのに対し、1本鎖が典型的な屈曲性高分子として振る舞うことを示しました。
そして、1本鎖の回転半径が同じ鎖長を持つ変性オリゴペプチドとほぼ等価であることからプロリン、
ヒドロキシプロリンのようなイミノ酸はオリゴペプチド1本鎖の広がりに殆ど影響を与えないと結論しました。
さらに、溶液の密度測定から3重らせん形成の際の水和量の変化のイミノ酸依存性と3重らせん構造の熱安定性との関係についても報告しています。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Dimensions and Viscosity Behavior of Polyelectrolyte Brushes in Aqueous Sodium Chloride. A Polymacromonomer Consisting of Sodium Poly(styrene sulfonate)
Eiji Kanemaru,
Ken Terao*,
Yo Nakamura,
Takashi Norisuye,
Polymer, Vol. 49, No. 19, 4174-4179 (2008).
[
説明を読む]
高密度櫛型高分子の側鎖に高分子電解質を選ぶと非常に高い電荷密度をもつ高分子となります。
過去の研究ではこのような分子は非常に高い電荷密度をもつことによる対イオン凝縮のため側鎖間の反発力は
主鎖の剛直性には顕著な影響を与えないとされていました。
これに対し、本研究では、非電解質型の高密度櫛型高分子の側鎖を高分子
電解質に置換することによって電荷の有無の主鎖の剛直性に対する影響を直接比較し、
側鎖間の静電反発が主鎖の剛直性に強く影響することを明らかにしました。(寺尾)
[
OUKA free!]
[
DOI]
Effect of KCl on Thermal Gelation of Fish Myosin Solutions
Kazuko Ooi, Shingo Kondo, Hiroyuki Takeno, Noriaki Kikuchi,
Ken Terao, Toshiaki Dobashi*, Hisashi Ichikawa,
Journal of Japanese Society of Biorheology, Vol. 21, No. 1, 27-34 (2007).
[
DOI free!]
Control of Helical Structure in Random Copolymers of Chiral and Achiral Aryl Isocyanides Prepared with Palladium-Platinum μ-Ethynediyl Complexes
Fumie Takei, Kiyotaka Onitsuka*, Shigetoshi Takahashi,
Ken Terao,
Takahiro Sato*,
Macromolecules, Vol. 40, No. 15, 5245-5254 (2007).
[
DOI]
Circular Dichroism of Optically Active Poly(dialkylsilane) Aggregates in Microcapsules
Ken Terao*, Noriaki Kikuchi,
Takahiro Sato,
Akio Teramoto, Michiya Fujiki, Toshiaki Dobashi,
Langmuir, Vol. 22, No. 19, 7975-7980 (2006).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Synthesis and Phase Behavior of Aqueous Poly(N-isopropylacrylamide-co-acrylamide), Poly(N-isopropylacrylamide-co-N,N-dimethylacrylamide) and Poly(N-isopropylacrylamide-co-2-hydroxyethyl methacrylate)
Zheyu Shen,
Ken Terao, Yasuyuki Maki, Toshiaki Dobashi*, Guanghui Ma, Takao Yamamoto,
Colloid Polym. Sci., Vol. 284, No. 9, 1001-1007 (2006).
[
GUR free!]
[
DOI]
Solution Properties of 1,3-Cyclohexadiene Polymers by Laser Light Scattering and Small-Angle Neutron Scattering
Seok I. Yun,
Ken Terao, Kunlun Hong*, Yuri B. Melnichenko, George D. Wignall*, Phillip F. Britt, Jimmy W. Mays,
Macromolecules, Vol. 39, No. 2, 897-899 (2006).
[
unl.edu free!]
[
DOI]
Characterization of Model Branched Polymers by Multi-Detector SEC in Good and Theta Solvents
Brandon S. Farmer,
Ken Terao, Jimmy W. Mays*,
Int. J. Polym. Anal. Char., Vol. 11, No. 1, 3-19 (2006).
[
DOI]
Second and Third Virial Coefficients of Polystyrene with Benzyl Ends near the Θ Point
Tomotaka Mizuno,
Ken Terao,
Yo Nakamura*, Takashi Norisuye,
Macromolecules, Vol. 38, No. 10, 4432-4437 (2005).
[
DOI]
Small-Angle X-Ray Scattering from Polystyrene Polymacromonomers in Cyclohexane
Keiji Amitani,
Ken Terao,
Yo Nakamura*, Takashi Norisuye,
Polym. J., Vol. 37, No. 4, 324-331 (2005).
[
DOI free!]
Radius of Gyration of Polystyrene Combs and Centipedes in a Θ Solvent
Ken Terao*, Brandon S. Farmer*,
Yo Nakamura, Hermis Iatrou, Kunlun Hong, Jimmy W. Mays*,
Macromolecules, Vol. 38, No. 4, 1447-1450 (2005).
[
unl.edu free!]
[
DOI]
Nanometer-Sized Gelatin Particles Prepared by Means of Gamma-Ray Irradiation
Kazuya Furusawa,
Ken Terao*, Naotsugu Nagasawa, Fumio Yoshii, Kenji Kubota, Toshiaki Dobashi,
Colloid Polym. Sci., Vol. 283, No. 2, 229-233 (2004).
[
OUKA free!]
[
GUR free!]
[
DOI]
Preparation and Characterization of Core-Shell Nanoparticles Hardened by Gamma-Ray
Takayuki Narita,
Ken Terao*, Toshiaki Dobashi, Naotsugu Nagasawa, Fumio Yoshii,
Colloids Surf., B, Vol. 38, No. 3-4, 187-190 (2004).
[
GUR free!]
[
DOI]
Single Particle Light Scattering Study of Polyethyleneglycol-Grafted Poly(ureaurethane) Microcapsule in Ethanol
Ken Terao*, Akane Ohsawa, Yasutaka Mori, Takayuki Narita, Kimio Ichikawa, Toshiaki Dobashi,
Colloids Surf., B, Vol. 37, No. 3-4, 129-132 (2004).
[
OUKA free!]
[
DOI]
On-line Measurement of Radius of Gyration of Polystyrene in a Good Solvent and in a Theta Solvent Measured with a Two-angles Light Scattering Detector
Ken Terao*, Jimmy W. Mays*,
Eur. Polym. J., Vol. 40, No. 8, 1623-1627 (2004).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Gelatin Microspheres Crosslinked with γ Ray: Preparation, Sorption of Proteins, and Biodegradability
Ken Terao*, Tomotake Karino, Naotsugu Nagasawa, Fumio Yoshii, Miyoko Kubo, Toshiaki Dobashi,
J. Appl. Polym. Sci., Vol. 91, No. 5, 3083-3087 (2004).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Solvent and Temperature Effects on the Chiral Aggregation of Optically Active Poly(dialkylsilane)s Confined in Microcapsules
Ken Terao*, Yasutaka Mori, Toshiaki Dobashi,
Takahiro Sato,
Akio Teramoto, Michiya Fujiki,
Langmuir, Vol. 20, No. 2, 306-308 (2004).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Reagent-free Crosslinking of Aqueous Gelatin: Manufacture and Characteristics of Gelatin Gels Irradiated with Gamma-ray and Electron Beam
Ken Terao*, Naotsugu Nagasawa, Hirokazu Nishida, Kazuya Furusawa, Yasutaka Mori, Fumio Yoshii, Toshiaki Dobashi,
J. Biomater. Sci. Polym. Ed., Vol. 14, No. 11, 1197-1208 (2003).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Dielectric Study on Polymer Gel in Frozen State
Tadashi Hashimoto, Masaichi Yamamura, Teruyoshi Shigematsu, Sumie Shioya, Mikio Oyama, Mayumi Shimomura, Nobuhiro Miura, Naoki Shinyashiki, Shin Yagihara, Yoshihito Hayashi, Masayuki Tokita, Hirokazu Nishida,
Ken Terao, Toshiaki Dobashi, Fumio Yoshii,
Trans. MRS-J, Vol. 28, No. 3, 997-1000 (2003).
[
OUKA free!]
Effect of Affinity between Core Medium and Wall Membrane on Permeability of Dye through Microcapsule Membrane
Toshiaki Furukawa, Szu Chia Hung, Takao Yamamoto,
Ken Terao, Kimio Ichikawa, Toshiaki Dobashi,
Trans. MRS-J, Vol. 28, No. 3, 989-992 (2003).
[
OUKA free!]
Side-by-Sideミラーを用いた小角X線散乱法のポリマクロモノマー溶液への応用
中村洋, 網谷圭二,
寺尾 憲,
則末尚志,
高分子論文集, Vol. 60, No. 4, 176-180 (2003).
Apprication of Small Angle X-ray Scattering Apparatus with Side-by-Side Mirror to Polymacromonomer Solutions
Yo Nakamura, Keiji Amitani,
Ken Terao, Takashi Norisuye,
Kobunshi Ronbunshu, Vol. 60, No. 4, 176-180 (2003).
[
DOI free!]
Molecular Properties of Helical Polysilylenes in Solution
Takahiro Sato*,
Ken Terao,
Akio Teramoto, Michiya Fujiki,
Polymer, Vol. 44, No. 19, 5477-5495 (2003).
[
DOI free!]
[
OUKA free!]
Optically Active Polysilanes. Ten Years of Progress and New Polymer Twist for Nanoscience and Nanotechnology
Michiya Fujiki, Julian R. Koe,
Ken Terao,
Takahiro Sato,
Akio Teramoto, J. Watanabe,
Polym. J., Vol. 35, No. 4, 297-344 (2003).
[
naistar free!]
[
DOI free!]
Gamma Ray-Induced Gelation of Carboxymethylcellulose
Ken Terao, Hirokazu Nishida, Shingo Kondo, Toshiaki Dobashi, Fumio Yoshii, Tadashi Hashimoto, Shin Yagihara,
Trans. MRS-J, Vol. 27, No. 3, 593-596 (2002).
[
OUKA free!]
On the Composition-Driven Helical Screw-Sense Inversion of Chiral-Achiral Random Copolymers
Takahiro Sato*,
Ken Terao,
Akio Teramoto, Michiya Fujiki,
Macromolecules, Vol. 35, No. 14, 5355-5357 (2002).
[
DOI]
Conformational Fluctuations of Helical Poly(dialkyl silylene)s in Solution
Takahiro Sato*,
Ken Terao,
Akio Teramoto, Michiya Fujiki,
Macromolecules, Vol. 35, No. 6, 2141-2148 (2002).
[
DOI]
A New Screw-Sense Switchable Polysilylene with Quantized and Superposed Helicities
Michiya Fujiki*, Masao Motonaga, H.-Z. Tang, K. Torimitsu, Z.-B. Zhang, Julian R. Koe, J. Watanabe,
Ken Terao,
Takahiro Sato,
Akio Teramoto,
Chem. Lett., No. 12, 1218-1219 (2001).
[
DOI]
Interplay of the Main Chain, Chiral Side Chains, and Solvent in Conformational Transitions: Poly{[(R)-3,7-dimethyloctyl]-[(S)-3-methylpentyl]silylene}
Akio Teramoto*,
Ken Terao,
Yoshimi Terao, Naotake Nakamura,
Takahiro Sato, Michiya Fujiki,
J. Am. Chem. Soc., Vol. 123, No. 49, 12303-12310 (2001).
[
DOI]
Chain-Stiffness and Lyotropic Liquid Crystallinity of Polysilylene Bearing (S)-2-Methylbutyl and n-Decyl Substituents
Tomoko Natsume,
Libin Wu,
Takahiro Sato*,
Ken Terao,
Akio Teramoto, Michiya Fujiki,
Macromolecules, Vol. 34, No. 22, 7899-7904 (2001).
[
DOI]
Conformational Transitions in Poly{n-hexyl-[(S)-3-methylpentyl]silylene} in Dilute Solution: Temperature and Molecular Weight Dependence Detected by Circular Dichroism
Ken Terao*,
Yoshimi Terao,
Akio Teramoto*, Naotake Nakamura, Michiya Fujiki,
Takahiro Sato,
Macromolecules, Vol. 34, No. 18, 6519-6525 (2001).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Computing Handedness: Quantized and Superposed Switch and Dynamic Memory of Helical Polysilylene
Michiya Fujiki*, Julian R. Koe, Masao Motonaga, Hiroshi Nakashima,
Ken Terao, Akio Teramoto,
J. Am. Chem. Soc., Vol. 123, No. 26, 6253-6261 (2001).
[
DOI]
Temperature and Solvent Dependence of Stiffness of Poly{n-hexyl-[(S)-3-methylpentyl]silylene} in Dilute Solutions
Ken Terao,
Yoshimi Terao,
Akio Teramoto*, Naotake Nakamura, Michiya Fujiki,
Takahiro Sato,
Macromolecules, Vol. 34, No. 13, 4519-4525 (2001).
[
OUKA free!]
[
DOI]
Solution Properties of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene. V. Effect of Side Chain Length on Chain Stiffness.
Toshio Hokajo,
Ken Terao,
Yo Nakamura,
Takashi Norisuye,
Polym. J., Vol. 33, No. 6, 481-485 (2001).
[
DOI free!]
Stiffness of Polysilylenes Depending Remarkably on a Subtle Difference in Chiral Side Chain Structure: Poly{n-hexyl-[(n-hexyl-[(S))-2-methylbutyl]silylene} and Poly{n-hexyl-[(n-hexyl-[(S))-3-methylpentyl]silylene
Ken Terao,
Yoshimi Terao,
Akio Teramoto*, Naotake Nakamura,
Ikuyo Terakawa,
Takahiro Sato, Michiya Fujiki,
Macromolecules, Vol. 34, No. 8, 2682-2685 (2001).
[
OUKA free!]
[
DOI]
光学活性ポリシランの溶液中でのらせん構造
寺尾 憲*,
寺尾良美,
寺本明夫, 中村尚武,
寺川育世,
夏目朋子,
佐藤尚弘, 藤木道也,
電子情報通信学会技術研究報告, Vol. OEM2001-2, 7-12 (2001).
[
CiNii]
Solution Properties of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene. 4. Translational Diffusion Coefficient in Cyclohexane at the Θ Temperature
Ken Terao,
Setsuyo Hayashi,
Yo Nakamura,
Takashi Norisuye,
Polym. Bull., Vol. 44, No. 3, 309-316 (2000).
[
DOI]
ポリスチレンからなるポリマクロモノマー溶液の液晶性
前野光史,
中村洋,
寺尾 憲,
佐藤尚弘,
則末尚志,
高分子論文集, Vol. 56, No. 4, 254-259 (1999).
Liquid Crystallinity of Concentrated Solutions of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene
Koji Maeno, Yo Nakamura,
Ken Terao, Takahiro Sato, Takashi Norisuye,
Kobunshi Ronbunshu, Vol. 56, No. 4, 254-259 (1999).
[
DOI free!]
Solution Properties of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene. 3. Viscosity Behavior in Cyclohexane and Toluene
Ken Terao,
Toshio Hokajo,
Yo Nakamura*,
Takashi Norisuye,
Macromolecules,Vol. 32, No. 11, 3690-3694 (1999).
[
DOI]
Solution Properties of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene. 2. Chain Dimensions and Stiffness in Cyclohexane and Toluene
Ken Terao,
Yo Nakamura*,
Takashi Norisuye,
Macromolecules, Vol. 32, No. 3., 711-716 (1999).
[
DOI]
Polymacromonomer Consisting of Polystyrene: Light Scattering Characterization in Cyclohexane
Ken Terao,
Yoshishige Takeo,
Masataka Tazaki,
Yo Nakamura,
Takashi Norisuye,
Polym. J., Vol. 31, No. 2, 193-198 (1999).
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Solution Properties of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene
Ken Terao, Yo Nakamura, Takashi Norisuye,
in
Molecular Interactions and Time-Space Organization in Macromolecular Systems,
Y. Morishima, Takashi Norisuye, and K. Tashiro eds., Springer, Berlin, 179-186 (1999).
[
DOI]
Solution Properties of Polymacromonomers Consisting of Polystyrene
Ken Terao, Ph.D. Dissertation, Osaka University (1999).
[
OUKA free!]
[
DOI free!]
Light-Scattering and Phase-Separation Studies on Cyclohexane Solutions of Four-Arm Star Polystyrene
Ken Terao,
Mitsuhiro Okumoto,
Yo Nakamura*,
Takashi Norisuye,
Akio Teramoto,
Macromolecules, Vol. 31, No. 20, 6885-6890 (1998).
[
DOI]
Excluded-Volume Effects in Star Polymer Solutions: Four-Arm Star Polystyrene in Cyclohexane near the Θ Temperature
Mitsuhiro Okumoto,
Ken Terao,
Yo Nakamura*,
Takashi Norisuye,
Akio Teramoto,
Macromolecules, Vol. 30, No. 24, 7493-7499 (1997).
[
DOI]