マリア・マサルスカ−アロッズ教授は,ポーランドのクラクフ核物理研究所から大阪大学客員教授として来ら れ,センターに3ヶ月間滞在された.物腰の非常に柔らかな語り口の,それでいて好奇心旺盛な科学者という 印象である.同年代ということもあり個人的には大変親しくしていただいた.仕事の上では,その後筑波大学 に転出された齋藤一弥教授との間で液晶の熱物性を研究された.もちろん徂徠名誉教授とも親交が深いのだが, 高分子科学専攻の足立桂一郎教授が関研究室に所属しておられた当時のシクロヘキサノールの論文を非常に良 く覚えておられたのは驚きであった.大層印象深い論文であったらしく,それ以降ずっと大阪大学のグループ の仕事を注目し参考にしてきたとのことであった.
滞在中,休日には箕面をはじめ散策を随分楽しまれたようだ. また,広島での学会に参加した折りには宮島も訪れたとのことであった.