蛋白質研究所
蛋白質有機化学研究室
研究概要
- 蛋白質合成法の総合的研究
- 膜蛋白質の合成化学的研究
- 修飾ヒストンの合成化学的研究
- 一回膜貫通型受容体の機能発現メカニズムの解明
- ヒストンの修飾と機能の相関関係の解明
蛋白質合成法の総合的研究を行っている。拡張型ライゲーション法と呼ばれる蛋白質合成法を発展させるため、補助基の開発、合成用ブロックのデザインと調製法の開発を行っている。また、蛋白質合成上の難問である精製の問題を解決するため、難溶性あるいは強吸着性蛋白質およびその断片の精製法の開発を行っている。四回膜貫通型蛋白質を取り上げ、その全合成を目指して合成化学的研究を行っている。また、一回膜貫通型受容体の膜貫通部位とその近傍を含むペプチドを合成し、シグナル伝達機構の構造化学的解析を、固体NMRを用いて行っている。さらに、より詳細にシグナル伝達機構を解明するため、生物学的手法と化学的手法を組み合わせて、部位特異的に安定同位体標識した人工受容体の全合成を目指して研究を行っている。修飾ヒストンにおいては、モノメチル化、ジメチル化トリメチル化やアセチル化などの修飾と機能との相関関係の解析を進めるため、各種のタグを導入した修飾ヒストンテイルの合成を行うとともに、全長ヒストンの合成を目指して研究を行っている。