光によって接着する相手を鞍替え
ゲスト分子としてアゾベンゼン(Azo)を用いた。
アゾベンゼンは光刺激に応答してtrans-cisと構造を変化させる。α-シクロデキストリン(α-CD)とAzoを含むゲルを接触させたところ接着した。この集合体に紫外光を照射したところ集合体は解離した。すなわち、紫外光照射によりtrans型のAzoはcis型に異性化し、α-CDから離れたためにゲルが解離したものと思われる。解離したゲルに可視光を照射するか、又は加熱することによってα-CDゲルとAzoゲルは再び結合した。この現象は可逆的であり、何度も繰り返すことが出来た。
α-CDゲルとβ-CDゲルとAzoゲルを接触させたところ、α-CDゲルとAzoゲルは選択的に接着した。この結合したゲルに紫外光を照射すると解離してβ-CDゲルと接着した。すなわち、Azoゲルが紫外光照射に応答して相手を“鞍替え”した。
Yamaguchi, H.;Kobayashi, Y.; Kobayashi, R.; Takashima,Y.; Hashidzume, A.; Harada, A., Nature Communications 2012, 3, 603.
朝日新聞、日本経済新聞、毎日新聞、NHKなど